レンズをプラスワン!マニアック編
連載最終回でもあるので、ガチマニアな例をご紹介しましょう。
ミラーレスカメラは「マウントアダプタ」を使用することで、一眼レフ機用のレンズを使用することができます。
「エントリクラスのカメラは付属のキットレンズが暗いのがネック」と何度も書いていますが、マウントアダプタ経由で、安価な中古レンズや他社製品の明るいレンズを使うという道もあるのです。
今回使用したのがこれ。シグマの巨大レンズ「105mmF1.4Art」です。
※本文内の価格情報は2019年10月29日時点でのAmazon.co.jpの価格です。
筆者はキヤノンEFマウントとソニーEマウントのアダプタを持っていたので、ソニーの回で初登場。ミラーレスカメラなら、アダプタを選ぶことで、α6000に限らずほぼすべてのメーカーのボディでこのレンズを使用することができます。
モンゴルの漆黒の空で「すばる」を撮影してみました。薄雲が多い中であまり冴えませんでしたが、それでも立派な「天体写真」です。これなら、もうガチハイエンド機と何ら遜色がありません。
これは使えますね!たとえ「エントリクラス」であったとしても「レンズ交換式」カメラなのです。せっかくレンズが交換できるのですから、いろいろ使ってみない手はありません。
エントリクラスのカメラは安価(ボディのみで5〜7万円)でなので、その分浮いたお金をレンズに回すこともできます。すでにメインのカメラをお持ちの方なら、比較的少ない投資で「サブカメラ」としても活用が可能。カメラがもう一台あると、撮影中の自撮りや流星群の撮影など、いろいろと活用が広がります!
まとめ
いかがでしたか?
ソニーのα6000シリーズは、コンパクトさと持ちやすさを両立させたボディ形状と高性能なセンサーで、一般撮影から星空まで不満なく使える軽快なカメラでした。筆者はふだんの星の撮影では「α7S」を長く愛用しているのですが、今回レビューで使用してみて、α6000シリーズにも大きく心が動きました。
「アプリ」を別途購入・導入しないとタイムラプス撮影ができないとか、マニュアル露出の上限が30秒であるとか、いくつか不満な点はあるものの、さすが売れているだけあってよくできたカメラです。
特に、ソニーのミラーレスは「フルサイズ」と「APS-C」のカメラで同じレンズが使えるというのもメリットです。これから星空の撮影を始めたい方からガチ指向の方まで、ひろくオススメできると思います!
終わりに・連載を通して
今回、5社の「エントリミラーレス+キットレンズ」を使用しましたが、正直「ここまで写るようになったのか」という感想です。星空の撮影なら、高性能なオートフォーカスや手振れ補正も不要。「星空の撮影にはハイエンド機は不要」だと改めて確信しました。
もう何度も何度も書いているように、キットレンズの「暗さ」だけはネックですが、それでも「F3.5 ISO6400 30秒」 で撮ればなんとかなります。そこで「物足りなさ」を感じたら、明るい広角レンズを1本追加してみましょう。驚くほどよく写るようになるはずです。
撮影方法を少し練習して、レタッチの基礎を一通り学べば、星空はもう誰にでも撮影できる時代になりました。皆さんも、ご自分のカメラをフィールドに持ち出して、星空を撮影してみませんか?!
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日本唯一の?天文ファンのための全方位キュレーションサイト/その編集長。 天文ファン500万人化を目指して日々絶賛情報発信中。五感で感じる星空体験がモットー。天文宇宙検定2級。夢はベテルギウスの超新星爆発を見届けること。