皆既月食をもっと楽しむための機材
皆既月食を楽しむためには特別な機材は必要ありません。
肉眼だけでも、欠けていく月や皆既中の不思議な赤銅色の姿をじゅうぶん楽しむことができます。
でも、余裕があればぜひ用意したいのが双眼鏡。安いものが一つあるだけでも、月食がさらに楽しめること請け合いです。
※本文内の価格情報は2018年1月19日時点でのAmazon.co.jpの価格です。こちらは小型ながら高性能で定評のある「ヒノデ」の双眼鏡。
倍率5倍ですが見かけの視野が広く、天体観察だけでなく舞台やスポーツ鑑賞でも手軽に使用できる双眼鏡です。
※本文内の価格情報は2018年1月19日時点でのAmazon.co.jpの価格です。こちらは重量800gとぐっと重くなりますが、本格的な星見にも適した口径5cm、10倍の双眼鏡。
上でご紹介した2つの双眼鏡はやや高価ですがしっかりとしたおすすめできる製品です。
量販店に行けばもっと安価な双眼鏡も販売されています。
双眼鏡は一つあれば星見以外にもさまざまな用途で楽しむことができます。この機会にひとついかがでしょうか。
皆既月食を撮影してみよう!
露出をマニュアルで設定する
せっかくの皆既月食のチャンス、お手持ちのデジタルカメラで撮影してみましょう。
月はとても小さいので露出をカメラ任せにするとたいていの場合露出オーバーになってしまいます。
設定を「マニュアル」モードにして、下の表を参考に露出を設定してください。
前後1〜2段分、幅を持たせて撮影しておくのが吉です。
絞りは皆既になる前はF8で、皆既中はできるだけ開けるとよいでしょう。
カメラをしっかり三脚に固定する
皆既中の月はとても暗いので、しっかりと三脚に固定するのが無難です。
三脚がない場合は、レンズの手振れ補正があればONにし、ISO感度を思い切って6400くらいまで上げて、絞りは開放にして撮ってみましょう。
逆に三脚に固定する場合は、レンズの手振れ補正は必ずOFFにしておきましょう。
ピントはAFでも大丈夫(皆既中以外)
皆既中以外はピントはオートフォーカス(AF)でもOKです。
でも皆既中の月はかなり暗く、カメラによってはAFが迷うかもしれません。
この場合はライブビューにしてモニタを拡大表示してマニュアルで合わせる必要があります。
レンズはできるだけ焦点距離の長いものを
広角レンズでも欠けた月はちゃんと分かりますが、できれば大きく写したいもの。
ズームレンズなら「望遠端」で撮影しましょう。35mm換算で300mmあれば、かなり大きく迫力のある姿を写すことができます。
参考)【連載】天体撮影のトリセツ【第四回】月のある風景を撮ろう(2)
まとめ
いかがでしたか?
この季節、太平洋側では天候も安定しているので、かなり晴れの期待値は高いです。
これほど条件のよい皆既月食はそうそうはありません!とにかく空を見上げてみましょう!
2018年は実はもう一回、7月28日にも皆既月食を見ることができます。
そのほかにも「火星大接近」など、天文ショーが目白押し。
ぜひ今回の皆既月食で天体デビューしてみませんか!?
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日本唯一の?天文ファンのための全方位キュレーションサイト/その編集長。 天文ファン500万人化を目指して日々絶賛情報発信中。五感で感じる星空体験がモットー。天文宇宙検定2級。夢はベテルギウスの超新星爆発を見届けること。