【連載】天体撮影のトリセツ【第十回】

実践!レタッチ講座

2017.11.29
トリセツ編集部/山口千宗

カラーバランスを整える

次はカラーバランス調整。
カラーバランス(ホワイトバランス)とは、「色の偏り度合」のこと。
最近のカメラは優秀なので何もしなくても「オートホワイトバランス」で合わせてくれるのですが、星空の場合は自分で調整しないと赤っぽくなったり、緑っぽくなったりするものです。

カラーバランス調整

この作例の場合、背景がやや暖色で赤紫っぽくなっています。
青と緑が弱いのが原因。
これを補正するには「DPP4」の場合は「ホワイトバランス調整」の2つのスライダーを使用します。

一つめのスライダーは「B<--->A」となっていますが、このBとは「ブルー」、Aは「アンバー」の意味。
左に寄せるほど青っぽい色(寒色)、右に寄せるほど暖色になります。
(この調整を「色温度」と呼ぶこともあります。)

カラーバランス調整

「B<--->A」を3通りに変えてみました。

カラーバランスの調整は、自分の眼で見て視覚的な経験値を積む必要があります。
いろいろ自分で調整してみて、勘所を掴んで下さい。

カラーバランス調整

カラーバランスにはもう一つ、「M<--->G」というスライダーがあります。
このMとは「マゼンタ」、Gは「グリーン」の意味。
グリーンは緑色のことですが、「マゼンタ」とは赤紫色のこと。

白い部分が寒色・暖色にぶれるのは「表現の一つ」ですが、MやGがぶれるのは視覚的に不自然に感じるので好ましくありません。
緑にもマゼンタにも偏ってないように調整してみて下さい。

彩度を上げる

あと一息です。
最後に彩度を調整します。

彩度をあげる

彩度とは、色の鮮やかさのこと。 彩度を上げるほど、色の違いが強調されて鮮やかになり、ゼロにまで下げると色のない「モノクロ」の写真になります。
「DPP4」の場合、彩度の調整は「色調整」のタブを使用します。

この作例の場合、不自然さを感じないぎりぎりのところは+30(=150)くらいでしょうか。
コントラストも彩度も、上げた方がインパクトのある画像になるため、最初のころは上げすぎになるもの。
少し前はギンギンに強調したやり過ぎ画像が数多くの「いいね」を集めたこともありましたが、いずれ慣れてくると極端に上げた画像は不自然で落ち着かなく感じることになるでしょう。

自分がいいと思った通りにまずはやってみてください。
そして時間を置いて何度も見直し、また自分よりも上手な人の作品を見て自分の画像と比較してみましょう。
誰もがみな、そうやって経験値と審美眼を身につけていくのです。



山口千宗
【天文リフレクションズ/山口千宗】

日本唯一の?天文ファンのための全方位キュレーションサイト/その編集長。 天文ファン500万人化を目指して日々絶賛情報発信中。五感で感じる星空体験がモットー。天文宇宙検定2級。夢はベテルギウスの超新星爆発を見届けること。