基礎から理解するカメラ講座
カメラを買うとき、一番気にするのはどこでしょう?
たぶん、「レンズ」です。
レンズというといろんな要素があって難しそうですが、そのカメラは「何倍ズーム」か、遠くにあるものを大きく撮れるのか、
あるいはどのくらい広い範囲を撮れるのかでしょう。遠くのものを撮りたい、じゃあ何倍ズームあればいいのか。広い範囲を撮りたい、じゃあどこをみればそれがわかるのか。
それらはすべてカタログやWebサイトを見ると「数字で」書いてあります。それを読み解いてみましょう。
キーワードは「焦点距離」と「画角」です。
広角と望遠と焦点距離の関係は
カメラの世界では慣習としてどのくらい大きく撮れるか、どのくらい広く撮れるかを「焦点距離」という数字で表します。
焦点距離とは何か。 細かく説明するとややこしいので、おおざっぱに「レンズの中心とイメージセンサー」の距離と思ってください。
具体的にはどういうことか。 次の図を見て下さい。焦点距離が変わると写る範囲がどう変わるかを示してみました。
レンズとイメージセンサーの距離が近いと広い範囲が写り、レンズとイメージセンサーの距離が遠いと狭い範囲が写る……
写る範囲が狭いということはその分大きく写るということですから、望遠になるということです。
広い範囲が写ると広角、狭い範囲しか写らないと望遠。
大事なのは上の図に書いてある「画角」です。角度ですね。
焦点距離が短いと、画角が広く、焦点距離が長いと画角が狭く、です。
実際の写真で見てみましょう。どちらも同じ位置から撮影してます。広角側の焦点距離は24mm、
望遠側の焦点距離は70mm。70mm÷24mmは2.92ですから、約3倍ズームといっていいでしょう。
カメラの世界では慣習として、どのくらいの範囲が写るか(画角)を、レンズの焦点距離で表しています。
- ・焦点距離が短ければ広い範囲がうつる→短ければ短いほど広角になる。
- ・焦点距離が長ければ狭い範囲が大きく写る→長ければ長いほど望遠になる。
老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。