ざっくり「天の北極」に向ける
一番簡単な方法は、スマホアプリを使って目測で合わせる方法。
スマホは方位磁石と重力センサーを内蔵しているので、アプリをインストールして画面を空にかざすだけで天の北極のありかを知ることができます。
アプリ「星座表」
天の北極のすぐ近く(約1度離れています)には「北極星」があります。アプリ画面のこの「北極星」を目印にしましょう。
後は赤道儀をその方向に向けるだけ。
後述する方法と比較するとやや荒っぽいですが、これでも十分赤道儀を使う効果が出ます。
北極星を使って合わせる
スマホの方位磁石は鉄骨の建物などの近くだと大きく狂う場合があります。そこで、もう少し正確に合わせたい場合は、実際に見えている「北極星」を目印にします。
ほとんどのポータブル赤道儀には、北極星を使って極軸を合わせるための「のぞき穴」が付いています。(機種によっては、のぞき穴の代わりに小さな望遠鏡「極軸望遠鏡」が付いている場合もあり、より極軸合わせが簡単になります。)
こののぞき穴を通して、北極星がのぞき穴のだいたい真ん中にくるように、赤道儀または三脚を調整します。
北極星の見つけ方ですが、基本となる「北斗七星」と「カシオペヤ座」からのたどり方は覚えておきたいもの。以下のリンクを参照してみてください。
でも、経験を積んだ天文ファンならともかく、初めて星空の下で撮影する場合は、意外と北極星が見つけにくいもの。街灯りや薄雲で北極星が見えにくいこともあれば、逆に星がたくさん見えすぎてどれが北極星かわからなくなることも。
こんな場合は、スマホアプリに頼って北極星を見定め、そのうえで実際に夜空で見つけた北極星がポータブル赤道儀の「のぞき穴」の真ん中にくるように調整しましょう。
より高度な調整を追求したい場合は
北極星が無事に見つかったとして、北極星をのぞき穴の中心に入れるのは意外と面倒。
カメラ雲台は細かな調整がやりにくいもの。また、三脚に赤道儀をじかに固定した場合は、三脚のパイプの長さや傾きで調節しなくてはなりません。慣れるまでよく練習する必要があります。
望遠レンズを使用したい場合などは、写真のような「レベリングユニット」や「微動雲台」を購入するのも一手です。各社とも純正品もラインアップしていますが、お気軽撮影では必須というものではありません。
日本唯一の?天文ファンのための全方位キュレーションサイト/その編集長。 天文ファン500万人化を目指して日々絶賛情報発信中。五感で感じる星空体験がモットー。天文宇宙検定2級。夢はベテルギウスの超新星爆発を見届けること。