今や現代人に欠かせないアイテムのひとつが「モバイルバッテリー」といっても過言ではありません。簡単にいえば「携帯できる汎用の外付けバッテリー」。
ここにためておいた電気を使って、外出先でスマートフォンやデジカメなど、「USB充電に対応した機器」を充電できるわけです。USB-ACアダプター代わりに使えるバッテリーというわけですね。
モバイルバッテリーをときどき「モバブー」という人が居ますが、これはかつて三洋電機が「エネループ モバイルブースター」という名前で発売していたときの名残り。iPhone発売当初はこれが定番商品だったのです。
モバイルバッテリーをバッグの中にいれておけば、スマートフォンのバッテリーが切れても、それですぐ対応できますし、朝、スマートフォンをフル充電しないまま外出してもモバイルバッテリーがあれば大丈夫です。
モバイルバッテリー選びのポイント
そんな便利なバッテリーですがいくつか注意点があります。
1:信頼できるブランドの製品を選びましょう
モバイルバッテリーで使われている「リチウムイオン充電池」は発火しやすく、保護回路や品質管理が重要になります。
ここ1〜2年、電車の中で突然モバイルバッテリーから煙が出て電車が止まったというニュースを覚えている人も多いでしょう。
その、危険性が問題視され、2018年2月から電気用品安全法の規制対象となり、PSEマークが必要になりました。猶予期間として2019年1月末まではマークのない製品も販売できますが、購入時はPSEマークを確認するのがよいでしょう。
安いモバイルバッテリーがたくさん売られていますが、安いからと言って性能が低かったり、発火の危険があっては元も子もありません。
2:何年も使っていると劣化することを知りましょう
何年も前のモバイルバッテリーを使っている人もいると思いますが、充電式のバッテリーは長く使っていると劣化し、充電可能な容量が減ってきます。スマートフォンや携帯電話も何年も使っているとバッテリーの持ちが悪くなりますが、それと同じですね。これは特性上しょうがありません。
2年以上使って、思ったように充電できないなと思ったら、買い換えも考えましょう。モバイルバッテリーは消耗品です。
3:容量をチェックしましょう
モバイルバッテリーは基本的に、大きくて重いほど大容量です。容量は「mAh」という単位で書かれます。わかりやすいように「充電1回分」という表記がなされることもありますが、きちんと単位を見るようにしましょう。
一般的なスマートフォンの内蔵バッテリーはだいたい2500から4000mAhくらいですから、3000mAhの容量があれば大丈夫そうに思えます。
ただ、モバイルバッテリー内の電力をスマートフォンの規格に合わせて変換する過程でロスが発生しますので、実際に使える電力は公称の6〜7割程度と思っていいでしょう。
もちろん使うスマートフォンによりますが、容量がゼロになったスマートフォンをフル充電まで持っていきたいなら5000mAh以上の製品がお勧め。朝出かけて夜帰宅するまで持てばいいくらいなら、3000mAhあれば十分です。
4:できるだけ新しいモデルがおすすめです
モバイルバッテリーと一口にいっても、年々容量は増えていますし、充電規格も変化しており、新しいモデルは高速充電に対応していたりします。
あとは、好みのデザインや機能、携帯性で選べばよいでしょう。最近は充電ケーブルを内蔵していて便利なモバイルバッテリー、大きくて重いけれども大容量大出力のモバイルバッテリー、ACアダプタ兼用の旅行に便利なモバイルバッテリーなど非常に多くの製品が出ています。
オススメモバイルバッテリー8選
・cheero Twintail 10050mAh
2本のケーブルを内蔵してiPhoneとAndroidを同時充電できる「ツインテール」型
ツインテールの名のごとく、ボディ左右にケーブルを搭載した上に予備USB端子も。容量は10050mAhと大容量で、災害時に役立つLED付もうれしい。
※本文内の価格情報は2018年2月19日時点でのAmazon.co.jpの価格です。・cheero Slim 5300mAh
厚さは約10mm。薄くてコンパクトなので毎日持ち歩く日常利用に最適なモバイルバッテリー
薄型ながら5300mAhと普段使いには問題ない容量でカラーもシルバーに加えて女子向きのローズゴールドの2色展開。2.1Aの高出力で充電も早く、充電完了時自動停止機能も。
※本文内の価格情報は2018年2月19日時点でのAmazon.co.jpの価格です。・cheero Power Mountain 50000mAh
巨大なおにぎりのような三角柱型は驚異の50000mAh。パソコンの充電にも使える
三角形のボディには50000mAhの大容量。デバイススタンドとしても使えるデザインや、屋外でも使える防滴カバー付属がうれしい。PDにも対応しておりこれがあればどんなUSB充電もOKだ。
※本文内の価格情報は2018年2月19日時点でのAmazon.co.jpの価格です。・ANKER PowerCore Fusion 5000
AC充電器とモバイルバッテリーが合体。これひとつで自身の充電もできちゃう優れものだ
モバイルバッテリーに電源プラグがついた。これをコンセントに挿すだけで充電OK。コンセントから抜けば5000mAhのモバイルバッテリーに。旅行に欠かせない万能アイテムだ。
※本文内の価格情報は2018年2月19日時点でのAmazon.co.jpの価格です。・ANKER PowerCore 5000
携帯しやすくて人気のスティック状。5000mAhながら細くて軽いのでバッグの片隅やポケットに
容量は5000mAhと本格的ながら直径33mmで重さは約134gと携帯性高し。出力は2.1AでタブレットやハイエンドスマホでもOKなのがうれしい。カラバリは3色。
※本文内の価格情報は2018年2月19日時点でのAmazon.co.jpの価格です。・ANKER PowerCore+ 13400 with Quick Charge 3.0
13400mAhの大容量に加え高速充電規格にも対応。充電が速いとストレスもたまらない
2ポート+13400mAhで本格的なモバイルユーザーに。QualcommのQuickCharge 3.0搭載で、対応機器を高速充電可能な他、独自技術で他の非対応製品の充電も速い。
※本文内の価格情報は2018年2月19日時点でのAmazon.co.jpの価格です。・パナソニック モバイルバッテリー搭載AC充電器 QE-AL301
AC充電器+モバイルバッテリーのハイブリッドで7500mAhの大容量が便利
安心のパナソニックブランド+7500mAh+2つのUSBポート+AC充電機能と盛りだくさん。ただ出力が1.8Aとイマドキのモバイルバッテリーとしては低めなのは残念。
※本文内の価格情報は2018年2月19日時点でのAmazon.co.jpの価格です。・SONY USBポータブル電源 CP-V5B
薄型ながら5000mAhのモバイルバッテリーは5色のカラバリがうれしい
AC充電器とモバイルバッテリーとスマートフォンを直列でつなぐと、まずスマートフォンを充電するチャージスルー機能搭載。出力が1.5Aとイマドキの製品としては低めなのが残念。
※本文内の価格情報は2018年2月19日時点でのAmazon.co.jpの価格です。まとめ
今回は、小型軽量のカジュアルなモデルから大容量のヘビーユース向けまで幅広いラインナップを持つ人気ブランド、ANKERとcheeroを中心に取りそろえてみました。
少しでも荷物は小さく軽く、朝出かけて帰宅するまでバッテリーが持てばOK、というのなら3000mAhクラスのものを。常に複数の機器を持ち歩き、iPhone+デジカメ、iPhone+Androidなど組み合わせて使いたい人は5000mAh以上で2口のものが必要でしょう。1〜2泊の小旅行なら、10000mAhクラスのものをひとつ持っていけば安心です。
なお、モバイルバッテリーも「充電」しないと使えませんが、充電器が付属しない製品もあるので注意しましょう。その場合はスマートフォンに付属している充電器や市販のUSB充電器をそのまま使います。
ともあれ、安さにとらわれず、安心して使える製品を選びたいものです。
老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。