解説:デジカメライター 荻窪圭
ギュイーン:キヤノンブースにきました。こちらの会場で話題に火のついたユニークなストロボ製品があるということなのでお話を聞いていきたいと思います。お願いします。
キヤノン担当者:世界で初めてオートでバウンスをする、勝手に動くというストロボでございます。
ギュイーン:オートでバウンス!
キヤノン担当者:名前はスピードライトの470EX-AIといいまして、AIとついているように賢く、バウンスの発光量を決めて、勝手に動いてくれるという機能が特徴です。
ギュイーン:ちょっと動いているところを見せてもらっていいですか。
キヤノン担当者:はい。大きくふたつモードがありまして、まずフルオートというモードです。 AIバウンスボタンを押していただくと、2回発光して、被写体との距離と天井との距離を測り、適切なバウンス角と発光量を決めるのがこのモードです。
荻窪:スピードライトが自動的にどっちの方向に照射すると一番キレイに撮れるかを判断するというわけですね。
キヤノン担当者:もうひとつセミオートというモードがあって、Sというところに合わせていただきます。壁にバウンスしたいなという時に、壁のほうに向けてアングルセットというボタンでセットします。
キヤノン担当者:そうすると例えば縦位置にしたときであっても、斜めにしたときも、横にした時も全て、登録しておいた方向を向くというのがセミオートモードです。
ギュイーン:おお〜!
ギュイーン:なるほど!なんで今これを出したんですか?
キヤノン担当者:ポートレートをキレイに撮りたいというお客様が非常に増えていて、暗いからストロボを焚こうというのではなく、表現のひとつになってきています。
ギュイーン:ライティングの表現が流行ってますもんね。
キヤノン担当者:「カメラがオートになったんだから、こっちもオートじゃなくちゃ」っていう発想で、キレイな角度と発光量を決めるこのストロボを開発しました。
荻窪:意外にバウンスって難しいんですよね。
キヤノン担当者:そうですね。
荻窪:頭ではわかっていても、どの角度が最適かっていうのは、意外に分からない。それを自動でやろうっていう発想がすごいと思います。
ギュイーン:実際このストロボにはカメラが内蔵されているみたいな感じなんでしょうか?
キヤノン担当者:カメラではなく、測距センサーと加速度センサーのふたつがついています。測距センサーで被写体との距離と天井との距離を測って、加速度センサーで今ストロボがどういう状況になっているのかを測るので、どんな方向を向いていても「壁の方を向く」「天井の方を向く」ってことが決められます。そして、その情報をモーターに伝えています。
荻窪:ということは被写体の距離が何メートルで、天井の高さが何メートルだから、この角度で反射させると光がキレイに当たるとか、そういうことを考えるわけですか?
キヤノン担当者:そうですね。実際には天井も7メートルより高くなると、光が返ってこないので、制限はやはりあります。スタジオだとか天井のある所はキレイな照射角を探してバウンスさせます。
ギュイーン:今このレンズでとらえている被写体に対して、この角度が一番キレイなバウンスだよという所ににとまったということですね?
キヤノン担当者:はい、そうです。
ギュイーン:へぇ〜〜(驚)。
荻窪:ありがとうございました。
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老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。
トリセツ編集部 編集長。トリセツの広報としてプロモーション業務とメディア運営を手がける。また各方面でプロモーション、デザイン等の業務に携わっている。
2011年「ビデオデザイナー」を名乗り、YouTubeに動画投稿開始。歯に衣着せぬ関西弁のレビューとクオリティの高い編集が人気を呼ぶ。2015年、YouTube動画を通じて松岡宏行と出会いスイスイ株式会社の動画マーケティングディレクタに就任。