エントリー機だけど写りはさすがのニコン
では撮ってみましょう。
軽いけれどもグリップはしっかりしていて握りやすく、シャッターボタンの位置も押しやすく、その点ではもうこのクラスではかなりイケてます。
AFはもちろん瞳AF対応。
瞳を見つけた印の黄色い枠に(ピントが合っていないのは気にしないください。AFが作動する前の状態です)小さな三角が出ています。
十字キーを右に押すと右目と左目が切り替わります。手前の目にピントを合わせるのですが、それを手動で切り替えられるのですね。
では撮影。
オートモードですが、逆光でもしっかり顔が明るくきれいに撮れています。これはよい写り。
しかも自撮り対応。
どうすると自撮りになるかというと……こうするのです。モニタを下に回転させるのですね。
ボディが軽くてレンズも広角系の薄型軽量なのでできる技です。
ではZ50を手に街に出てみましょう。
青空は実に見事。まあ秋の青空はだいたい見事なものですが、陰影もしっかりしていてよい感じです。
広角ズームレンズは広角側が16mm。35mm判換算だと26mm相当と十分な画角です。
望遠側は50mm。35mm判換算だと75mm相当の中望遠です。
それで足りないときは50-250mmの望遠レンズの出番。
250mmだと35mm判換算で375mm相当ですから、かなり望遠で撮れます。
写りは実にニコンらしくナチュラル系。無理に派手にしたり明るめに仕上げたり暗部を持ち上げたりせず、写真らしい仕上がりです。
AFも像面位相差センサー搭載ですから、非常に高速ですっと合います。
細かくコントロールしたいときは、絞り優先やシャッタースピード優先にして画面を見ながら、ホワイトバランスを変えたり露出補正をかけたりするとよいでしょう。
ホワイトバランスには、白を優先(きっちり色を合わせようとします)、雰囲気を残す(バランス重視)、電球色を残す(白熱灯下で照明の赤みを残します)の3パターンあるほか、自然光オート(昼間の屋外で自然な色にする)も用意されているほど。昼間の屋外撮影は自然光オートがおすすめです。
シーンモードを使えば、より鮮やかな写真も撮れます。
暗所では積極的にISO感度を上げてきますが、高感度時の画像はなかなか高品質。ざらつきもあまり気にならずに撮れます。画素数を2088万画素に抑えたのもよい点ですね。
カメラとしての基本性能以外のところでは、microUSB端子ですがUSB充電が可能、スマートフォンとはBluetooth+Wi-Fiで接続し、自動転送もできるSnapBridge対応などイマドキ必要とされる機能をしっかり押さえています。
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老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。