エアコンとテレビ以外は?
他の家電はどうでしょう。
あくまでも「赤外線リモコン」の代わりになるものですから、赤外線以外のリモコンでは使えません。最近は赤外線ではなくRFリモコン(要するに電波で操作する)を採用する機器も登場してきています。RFリモコンには未対応なので使えません。たとえば、うちのCATVのセットトップボックスのリモコンはRFリモコンなのでダメなのです。ちょっと残念。
もうひとつ、エアコンとテレビ以外は、手動でリモコンを学習させる必要があります。
これはちょっとめんどうですが、家電の種類とアイコンとあれこれ地道に登録していけばなんとかなります。
各社のハードディスクレコーダーもプリセットされているともっと便利だったのですが、それは将来に期待ということで、ぜひ対応してください。
まあAV環境は家庭によってシンプルだったりややこしかったりするので、それにどう対応するかは個々のケース次第で大変ではありますが、これを機に家庭のAV環境を見直すのもいいかも。
うちのテレビは古くてHDMI入力を2系統しか持っておらず、HDMI切り替え器まで使っているのでややこしいのです。
電源のオンとオフなどシンプルな操作だけなら学習させるのも簡単なので、問題はないでしょう。扇風機や照明関係なんかは向いていますね。
スマートスピーカーとの連動は?
そしてこれが本題。Nature Remoはスマホのアプリ経由で細かい操作ができますが、できるだけアプリを立ち上げずに、スマートスピーカー経由の音声コマンドで済ませたいのです。
AmazonのAlexaとリンク。
これはAmazonのAlexaアプリを使います。そこからNature Remo用のスキルを有効にし、デバイスを登録する、という手順。
この辺はチュートリアルに従えばよいでしょう。ちょっとわかりづらいところもありますが、スキルを有効にできれば後はすぐにできます。
たとえばエアコンなら、オンオフのみならず、温度設定もできます。ディスプレイ付のEchoだと設定や温度表示も出ます。
こういうのを見ると、スマートスピーカーはディスプレイ付が欲しくなります。
これでめちゃ便利に。
寝るときにエアコン消し忘れたら「アレクサ、エアコン消して」と言えばよいのです。テレビ消し忘れたら「アレクサ、テレビ消して」と言えばよいのです。ちょっと音を消したいときは「アレクサ、テレビの音を消して」でOK。
細かい操作は口でいうよりリモコンを使った方が早いので、スマホのRemoアプリから操作したり、リアルリモコンを引っ張り出せばいいでしょう。
Nature Remoには、スマホの位置情報と連動して家に近づいたらエアコンをオンにするって機能もありますから、一人暮らしの人はそれで。
そうじゃない人は家を出る前に声でエアコンを消したり、帰宅したときリモコンを探すまでもなく声でエアコンを付けたりできるのは快適です。
将来の課題はここだ
ただ、AmazonのAlexaはNature Remoの全機能に対応しているわけではありません。
エアコンとテレビはNature Remoアプリからは全機能を操作できますが、スマートスピーカー経由の音声コマンドだと簡単な操作のみ(エアコンの温度設定やテレビのチャンネル切替えや音量調節など)です。
それ以外の手動で設定した機器は「オンとオフ」の2つしか登録できません。
Nature Remo以外にもスマートリモコンはたくさん出ていますが、その点に関してはどの製品も似たような感じのようです。
扇風機やヒーターや照明などシンプルな赤外線リモコンなら簡単に登録できますから、テレビとエアコン以外だとその辺がおすすめ。
とりあえずエアコンとテレビのリモコンが、RFリモコンじゃなくて赤外線リモコンであることは確認しておくこと。テレビがはじめからスマートスピーカー対応なら、まずそっちを使ってみること。
その辺をチェックし、いけそうなら買っちゃえ、って感じです。
電源のオンオフだけでも、離れたところから声で操作できるって便利ですから。帰宅したとき照明をつけさせたり、エアコンを玄関から操作したり。
家中の家電をいっぺんにスマート化するんじゃなくて、過大な期待はしすぎず、こんな感じでちょっとずつ進化させていくのがおすすめといえそうです。
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老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。