【連載】カメラのトリセツ〜基礎から理解するカメラ講座〜【第3回】

ボケる写真を撮るための3つの法則

2017.11.22
トリセツ編集部/荻窪圭

3:絞りは開くほどよくボケる

最後は大本命の「絞り」。F1.8とかF5.6というアレです。

絞りを開いたり閉めたり(絞り値を小さくしたり大きくしたり)するとピントの合う範囲が大きく変わります。これでボケ具合が大きく変わるのです。

同じレンズ、同じ距離なら絞りを開いた方が(つまり絞り値を小さくした方が)ピントの合う範囲が狭くなり、前後が大きくボケます。逆に絞りを締める(絞り込む)方が(つまり絞り値を大きくする方が)広い範囲にピントが合うようになり、ボケも小さくなります。

さきほどの子猫のフィギュアはマイクロフォーサーズのカメラに12-40mm F2.8のレンズを装着して撮影しました。
同じ場所で、F2.8からF22まで絞り値を変えながら撮ってみましょう。順番に、F2.8、5.6、8.0、22です。
徐々に背景がくっきりする(ボケが小さくなる)のがよくわかります。背景と同時に前後の子猫にも注目してください。

F2.8
F2.8 zoom
F5.6
F5.6 zoom
F8.0
F8.0 zoom
F22
F22 zoom

つまり、ピントの合う範囲をコントロールしたければ、絞り優先AEで撮りましょう、ということですね。
よく、背景をボカすには「ズームレンズより単焦点レンズ」の方がよいといわれます。これは絞り値に関係してきます。
絞りをもっとも開いた状態(開放F値)が違うからです。
カメラに付属するようなズームレンズ(レンズキットに付属するので「キットレンズ」と称されてます)の開放F値はF3.5(広角側)〜F5.6(望遠側)が普通です。
それに対して、単焦点レンズはズームがない分、構造をシンプルにできますからF1.4やF2.0といった大きく開いた開放F値を持ってます。
そのため、背景がボケた写真を撮るには単焦点レンズの方が向いているといわれるわけです。
こちらは85mmF1.8のレンズで撮ったうちの猫です。前後がいい感じにボケてますね。

F22
zoom

ただ、あまりにボケを追求しすぎると、肝心のところにピントが合ってない、ということも。
猫の写真、目にピントを合わせてますが、鼻や耳はもうボケはじめてます。
ピントが合う範囲が極端に狭くなるとそれだけピントにシビアになり、ピンボケしやすくなるので注意しましょう。

  • ・大きくボカしたいときは絞り優先で開放F値で撮れ。
  • ・もっとボカしたいときは開放絞り値が小さい単焦点レンズを使え。


荻窪圭
【デジカメライター 荻窪圭】

老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。