撮影スタイルも自由
背面モニタをチルトさせてローアングルで撮ることもできます。
モニタを反転させれば自撮りもできます。
きちんと狙って集中して撮りたいときはファインダーをポップアップ。横のレバーを押すとぴょこんと飛び出て電源が入ります。
元祖ポップアップ式AFですから、洗練されていて、使うときはレバーを押すだけ。しまうときは上から押し込むだけです。
小さくてシンプルなのに本格派です。
ただ、シンプルで小さい故にボタンやダイヤル類も最小限。
基本的にオートやそれに近い設定でOKって人にはとても使いやすいカメラです。悩むところもありませんから。
逆に自分であれこれセッティングをして撮りたいときは、ややこしい作業が必要になります。ISO感度をいくつにして露出補正をどのくらいかけてフォーカスモードはどうしてピクチャーセッティングが云々って感じ。
よく使う機能は、ファンクションメニューをカスタマイズして、すぐアクセスできるようにしておくといいでしょう。
残念なのは、ファンクションメニューやメニュー操作でタッチパネルを使えないことでしょうか。タッチパネルを上手に使えばもっと使いやすくなったと思います。
でも、総合的に見て、最強のコンパクトカメラであることに間違いはありません。
このAF性能、このサクサク感、瞳AFの動物対応、しかもファインダーとチルト式モニタ搭載で24-200mm相当のズームをもちながら、この超コンパクトサイズなのですから。
ただし、史上最強なのは性能だけではないことに注意です。価格も最強なのです。このサイズでおよそ15万円コース。
ミラーレス一眼をレンズをセットにして買えるレベルですよね。
でもそこはソニーの抜け目なさ。
従来のモデルも現行機種としてラインナップしていますから、「いやそこまでの超高速性能はいらない、別に動物瞳AFはなくても困らない」のなら、RX100M6が少し安くなっています。それでも10万円超ですが、安い分おすすめ度は高いかも。
RX100M5以前になると、レンズが24-200mm相当ではなく、24-70mm相当と望遠が弱くなります。その代わり、レンズはより明るくなっていますから、望遠が不要ならぐぐっと価格が下がったRX100M4という手もあります。こちらなら10万円を切ります(価格はすべてソニーストア)。
RX100M3以前になると、さすがにいろいろと古びてますので、安くてもおすすめはしづらいかな。
で、おまえなら何を買う、といわれたら、RX100M7です、はい。猫瞳AFがあるし、この快感AFと超高速連写は魅力的だし、ファインダーはついてるし、モニタはチルトするし、常時バッグに入れられるコンパクトサイズでそれなりに撮れるカメラが欲しいと思っていたところですし。正直欲しい。
※本文内の価格情報は2019年10月29日時点でのAmazon.co.jpの価格です。
老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。