【2019年春の新製品デジカメ】オリンパス OM-D E-M1X (4/4)

2019.06.30
トリセツ編集部/荻窪圭
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E-M1Xはマニュアルが立ってすごい

と、E-M1 Xの超絶なところを望遠中心で見てきました。

ここからは普通にカメラとしてチェックしましょう。

オリンパス OM-D E-M1X
E-M1X+12-40mm F2.8。
ハイエンド標準ズームレンズですが、これをつけてもちゃんと自立します。

ボディは約997g。つまり、ほぼ1kg。

ちなみにフルサイズセンサーのパナソニック DC-S1が約1017gです。

ですが、縦位置グリップがつき、バッテリーも2個内蔵した重さです。バッテリーを2個搭載すると、撮影可能枚数は約870枚(CIPA基準)ですから、ミラーレス一眼としては十二分な持ちといえます。

操作系はE-M1 Mark IIを継承していますが、ボディが大きい分配置できるボタンが増えました。ISO感度やWBに専用ボタンがつくなど、ハイエンド機ならではの操作を実現しています。

オリンパス OM-D E-M1X
上から。左肩にはフォーカスやドライブ、ブラケットモードボタン。
右肩にはISOボタンが新設されました。
オリンパス OM-D E-M1X
背面から。モニタ右上にあるスティックとモニタ下にあるCARDやWBボタンが新しいところ。
CARDは2枚差ししたとき使うカードを切り替えるボタン。

グリップ部のISOボタンと背面のWBボタンはうれしいですよね。

さらに、マルチスティック(要するにAF枠を動かすためのスティック)がつき、操作性はよくなりました。

個人的には、ドライブモードやAFモードに専用のレバーを割り当てて、すばやく変更できるようにして欲しかったと思いますが、E-M1系に慣れている人には問題ないでしょう。

縦位置で構えるとこんな感じ。顔が完全に隠れちゃってます。

オリンパス OM-D E-M1X
縦位置で構えたの図。レンズは12-200mm F3.5-6.3。
縦位置でポートレートを撮ってみました。AFはもちろん顔検出で。
縦位置でポートレートを撮ってみました。AFはもちろん顔検出で。zoom

モニタはバリアングル式でタッチパネル搭載。

バリアングルなので自撮りもできますが

「まあこれで自撮りする人はいないよね」

「いや重いけど重量バランスがいいので意外とイケますよ」

オリンパス OM-D E-M1X
イヤ普通これで自撮りはしないと思うけど、できます。

というので撮ったのがこちら。

E-M1Xで自撮りしたの図。まあ手ぶれ補正が強力なのでカメラが重くて腕がぷるぷるしても平気……かも。
E-M1Xで自撮りしたの図。
まあ手ブレ補正が強力なのでカメラが重くて腕がぷるぷるしても平気……かもzoom

えっと、まあ、あまりそういう使い方をする人はいないでしょうが。

このときにつけていたレンズが、12-200mm F3.5-6.3というカジュアル系の高倍率ズーム。24-400mm相当で撮れる割に軽くてお買い得な便利レンズです。E-M1XよりはE-M10やPENにおすすめのレンズです。

池の蓮を200mm(35判換算で400mm相当)の望遠で。
池の蓮を200mm(35判換算で400mm相当)の望遠で。zoom

さて、縦位置グリップがあると、ちょっと持ちかえるだけで安定した縦位置撮影ができるのはありがたいところ。

町田市のとあるお寺で。あまりに巨大で目立っていたので撮っちゃいました。
町田市のとあるお寺で。
あまりに巨大で目立っていたので撮っちゃいました。zoom

縦位置+バリアングルモニタでガクアジサイをローアングルで狙ったのがこちら。

縦位置ローアングルでガクアジサイ。
縦位置ローアングルでガクアジサイ。zoom

シャッタースピードはメカシャッターで1/8000秒、電子シャッターだと1/32000秒まで上げられます。

ISO感度は200から25600まで。

ISO4000でもこんな感じですから、被写体にもよりますがけっこう使えます。

1/500秒でISO4000で撮ったカルガモの幼鳥。親に連れられてぞろぞろとやってきたのです。
1/500秒でISO4000で撮ったカルガモの幼鳥。
親に連れられてぞろぞろとやってきたのです。zoom

前述したように手ぶれ補正も強力ですから、暗いときはシチュエーションに応じて、手ぶれ補正を活かしてISO感度を落とすか、被写体ブレを防ぐためにISO感度を上げるか、柔軟に対応したいところです。

いっそ、「手ぶれ補正がんばれISOオート」と「被写体ブレしたくないISOオート」が選べるとよいですね。

日陰で暗かったのでISO6400になっちゃいましたが、これだけ撮れます。
日陰で暗かったのでISO6400になっちゃいましたが、これだけ撮れます。zoom

撮影機能は豊富ですが、撮影時の細かい設定はOKボタンを押すと出てくるこのメニューで。ここでタッチパネルを使って項目を選ぶこともできます。細かく調整できるので便利。

オリンパス OM-D E-M1X
OKボタンで出てくるこのメニューが便利。

またカスタマイズ機能も豊富。

オリンパス OM-D E-M1X
カスタマイズはすごく豊富です。
オリンパス OM-D E-M1X
ボタンやレバーのカスタマイズが思案のしどころ。
これで使い勝手がぐっと変わります。

よく使う機能はボタンに割り当てておきましょう。できることが多すぎて、どのボタンに何を割り当てたか忘れちゃうのが難点です。

なにしろプロ向けなので、それぞれのプロが自分好みのセッティング、画作り、使い勝手を実現できるようカスタマイズの幅が多いのです。

なにしろ、久しぶりに「立つマニュアル」を見ましたもの。

オリンパス OM-D E-M1X
立つマニュアル!

こんなに分厚いマニュアルを持ち歩くのは大変なので、そんなときこそ「トリセツ」をどうぞ(ってここで宣伝してもアレですが)。

まあプロ向けの速くて速くて頑丈なカメラで、特に望遠系に強い(望遠になるほどレンズをコンパクトにできるマイクロフォーサーズが有利になりますから、ボディが大きくても機材全部を合わせるとそうでもないのです)ので、万人向けではありませんが、プロにもユーザーが多いE-M1のフラッグシップとしてこういうカメラも必要なのです。

過酷な現場で撮影する人はぜひ。

オリンパス OM-D E-M1X
オリンパス OM-D E-M1X 参考価格:335,173円
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※本文内の価格情報は2018年6月26日時点でのAmazon.co.jpの価格です。

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荻窪圭
【デジカメライター 荻窪圭】

老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。
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