瞳AFはもちろんあります
では、いよいよ撮影と画質の話です。
X-T30のセンサーはAPS-CサイズでX-trans CMOSセンサー(画素の配列が富士フイルム独自のもの)で、像面位相差センサー搭載。画素数は2610万画素とAPS-Cセンサーとしては若干多めです。
残念ながらボディ内手ぶれ補正はなし。ズームレンズは手ぶれ補正搭載のものが主流ですが、クオリティ重視の単焦点レンズは手ぶれ補正機構を持たないものがほとんどなので注意が必要です。
撮影時はシャッタースピードに気をつけて。
で、カチカチと楽しく操作したらパシッと撮影するわけです。
もちろん瞳AFもついています。
富士フイルムのよさは肌色。肌色が血色よくきれいに出ます。またシャドウ部が変に浮かないのもよい点です。
ハイライト部は飛びづらく、シャドウ部は浮きづらい絵作りをします。シャドウ部をもうちょっと持ち上げたいときは、ダイナミックレンジ優先をオンにする、別途シャドウトーンを変更するなど細かな絵作りを指定してやればOKです。実に細かくいじれますから。
フィルムシミュレーションももちろんあります。映像向きでコントラストを抑えたエテルナもありますが、ここではモノクロ表現がきれいなACROSを。
実に黒がいい感じに締まったモノクロ写真を見せてくれます。
X-T30が嬉しいのは、フルオートにしたときでも露出補正を使えること。
フルオートで青空を認識して風景モードになったのですが、ちょいとこってりしすぎたので+1の補正をかけてさわやかにしてみました。
ではそれ以外の作例もいくつか。
桜を背景に撮ったルピナス。
X-T30はモニタがチルト式なのでローアングルも得意。前ボケに黄色い花をあしらってみました。
ISO感度は最高で51200まで上げられます。
高感度時の絵もAPS-Cサイズセンサーのカメラとしては上々です。
こちらはISO12800で撮った桜の花。ISO12800でこれだけ描写してくれます。
料理写真もどうぞ。
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老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。