【レビュー】

キヤノン EOS Rは同時に出たレンズも素晴らしい! (2/3)

2018.12.19
トリセツ編集部/荻窪圭
  • シェア

  • ツイート

  • Pin

  • ブックマーク

  • Pocket

EOS Rレンズ編 - 最初の2本が素晴らしいチョイスです

さて、肝心の画質やレンズの話へといきましょう。

イメージセンサーはいうまでもなく35mmフルサイズ。画素数は3030万画素で5D Mark IVとほぼ同じ。残念ながら、ボディ内手ブレ補正システムはありません。今、ミラーレス一眼のトレンドはボディ内手ブレ補正に向かっているだけに残念です。

最初に用意されたレンズは4本。レンズキットはありませんから、EOS R用のRFレンズを使う方はどれかを選ぶことになるでしょう。

そのうち2本は30万円超えですから、一般人は「RFマウントならこんなすごいレンズも作れますよ」的な見せ球と思っていいでしょう。1本は50mmF1.2の超明るい単焦点、1本は28-70mながら全域F2のとんでもないレンズです。今回は50mmF1.2を使ってみました。








30万円越えの標準レンズ「RF50mm F1.2 L USM」

F1.2という大口径だけあって50mmなのに太い!

CANON EOS R
RF50mm F1.2 L USM

でも大口径なので背景がよくボケますし、暗いところでもOKです。

F1.2で室内の猫を。
F1.2で室内の猫を。zoom

ごちゃっとした部屋の中で撮っても絞り開放なら背景が大きくぼけます。大きなボケは百難隠すといいますし(いわないけど)。

30万円を超えますのでそうそう買えるものではありませんが。


これ1本でたいていOKな標準ズーム「RF24-105mm F4 L IS USM」

キヤノンが優れているのは残り2本の普通のレンズ。

1本は標準ズームといっていい「24-105mm F4」です。今の標準ズームのトレンドをよくわかっている使い勝手がいいレンジです。

CANON EOS R
標準ズームの「24-105mm F4」を装着。もちろん手ブレ補正付。ちょっと太め。

とりあえず、これ1本あれば普通の人は足りてしまうでしょう、というレベルです。

広角と望遠でこんな感じ。

24mmで撮影した京王永山駅前のユニークな建物。
24mmで撮影した京王永山駅前のユニークな建物zoom
105mmですとここまで寄れます。
105mmですとここまで寄れます。zoom

ズーム全域でF4ですから、絞り優先AEも使いやすく安定した写りを期待できます。

音無渓谷の紅葉。
音無渓谷の紅葉。zoom

フルサイズ用望遠ズームの割に寄れるのもいいところ。こんなカットもさっと撮れます。

フルサイズの望遠ズームにしてはけっこう寄れるので花もばっちり。
フルサイズの望遠ズームにしてはけっこう寄れるので花もばっちり。zoom

太めのレンズで価格もそれなりにしますが、EOS Rにふさわしい万能レンズといえましょう。最初にこのレンズを持ってきたキヤノンはえらい。








マクロもいける最強スナップレンズ「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」

4本目のレンズは、これもまた超オススメです。

35mm F1.8という単焦点レンズですが、なんと「マクロレンズ」。正確にいえば「ハーフマクロ」といって、本格的なマクロレンズほど大きくは撮れませんが、実用上は十分です。

このくらい寄れます。

CANON EOS R
35mmF1.8 MACROはぐぐっと寄った撮影が得意。しかも強力な手ブレ補正付。
実際に撮れた絵がこちら。模型のプロペラ部にピントを合わせてみました。テーブルフォトや花や虫などのマクロ撮影をする人にぴったり。
実際に撮れた絵がこちら。模型のプロペラ部にピントを合わせてみました。
テーブルフォトや花や虫などのマクロ撮影をする人にぴったり。zoom

これだけ大きく撮れれば困らないでしょう。

F1.8でマクロ撮影すると、ピントの合う範囲が狭すぎて(ほんとに紙1枚レベル)、ほんのちょっとしか合わないというおそろしいことになります。

普通、マクロ撮影時はF4から8くらいに絞って使いますが、今回は「F1.8でもハーフマクロ撮影ができますよ」という例として。

もみじを逆光でF1.8で。ほんのわずかなエリアにしかフォーカスが合っていないのがわかります。
もみじを逆光でF1.8で。ほんの僅かなエリアにしかフォーカスが合ってないのがわかります。zoom

ちょっとしたスナップにもOK。

F4で天丼とおそばのセットを撮ってみました。
F4で天丼とおそばのセットを撮ってみました。zoom

キヤノンがうまいのは、価格や携帯性より性能を誇る2本のレンズで「ミラーレス機ならこんなレンズも作れるんだよ」と見せておきつつ、実際に買えそうなレンズには超便利なズームレンズと、スナップスナップからテーブルフォトまでこなす35mmのマクロレンズというの実用的な2本を用意したこと。

実際、この2本があればそれだけでしばらく戦えます。

他のレンズも使いたい、という人は当面はレンズアダプターを介してEFレンズを使いましょう。








EFレンズは超実用的なコントロールリング付マウントアダプターで

キヤノンの超豊富なEFレンズはEFマウントアダプターを介して利用することができます。

ちなみに、キヤノンからは「EOS M」というAPS-Cサイズセンサーを使ったミラーレス一眼が出ていますが、こちらとEOS Rのレンズの互換性は「まったくありません」。ちょっとややこしいですが、そういうものだと思ってください。

EOS Rで使えるのは一眼レフEOS用のEF/EF-Sレンズです。

EOS RでEFレンズを使うためのマウントアダプターは4種類出ていますが、オススメはコントロールリング付。

Fレンズには新たに「コントロールリング」という機構がついたのですが、このマウントアダプターにはそのリングがついているのです。簡単にいえば「EOS R用レンズにしかない新機能を、一眼レフEOS用の古いレンズでも使える」ってことです。

今回はハイエンドの望遠ズーム「EF70-200mm F2.8L IS III USM」をつけてみました。

CANON EOS R
白いレンズとボディの間にあるのがマウントアダプター。
リングがついているのがわかるかと思います。

このレンズをつけて撮ったのは……実は猫だけなんですが、さすがの写り。

灌木の中でお昼寝しているハチワレをバリアングルモニタを開いて低いアングルで。200mm。
灌木の中でお昼寝しているハチワレを
バリアングルモニタを開いて低いアングルで。200mm。zoom
塀の上にちょこんと座っていたハチワレを200mmで。
塀の上にちょこんと座っていたハチワレを200mmで。zoom

CANON EOS R
CANON EOS R 参考価格:215,000円
詳細を見る 気になる amazonで見る
※本文内の価格情報は2018年12月18日時点でのAmazon.co.jpの価格です。
結論 - EOS Rはこんな人にオススメ
  • 1
  • 2
  • 3
  • シェア

  • ツイート

  • Pin

  • ブックマーク

  • Pocket



荻窪圭
【デジカメライター 荻窪圭】

老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。
記事一覧を見る


初めてのキャンプ。まず買うべきキャンプギアは何なのか Part1

初めてのキャンプ。まず買うべきキャンプギアは何なのか Part1

データを失った時にはどう対処すればよいか?Part3 自分でできない場合はどうするか?

データを失った時にはどう対処すればよいか?Part3 自分でできない場合はどうするか?

【家電のプロが解説】お使いの冷蔵庫、何年ぐらい利用していますか?大型家電の買い替えサインとメリットを知ろう!Part2

【家電のプロが解説】お使いの冷蔵庫、何年ぐらい利用していますか?大型家電の買い替えサインとメリットを知ろう!Part2

【家電のプロが解説】お使いの冷蔵庫、何年ぐらい利用していますか?大型家電の買い替えサインとメリットを知ろう!Part3

【家電のプロが解説】お使いの冷蔵庫、何年ぐらい利用していますか?大型家電の買い替えサインとメリットを知ろう!Part3

【2024年】加湿器のおすすめランキング6選。最強&手入れ簡単なリビング・寝室用人気商品を比較

【2024年】加湿器のおすすめランキング6選。最強&手入れ簡単なリビング・寝室用人気商品を比較

モノを減らす心理的負担を小さくする「メルカリ」活用のメリット Part1 深層心理が「捨てる」をブロックする

モノを減らす心理的負担を小さくする「メルカリ」活用のメリット Part1 深層心理が「捨てる」をブロックする