【レビュー:静止画編】

見た目は変わらないがX-T3の進化っぷりが凄かった (3/3)

2018.10.17
トリセツ編集部/荻窪圭

外観は同じだが中身は一新の高速高性能化がうれしい

さて話を戻しましょう。

新製品が出たのに買い換える気にならない場合の話ですが、続いて、マイナーチェンジで中身があまり変わってないというケースがあります。それだったらわざわざお金を払って買い換えたいとあまり思いませんよね。

X-T3は見た目的にマイナーチェンジっぽいので、そういう傾向があるかと思いきや、中身は進化を遂げています。

見イメージセンサーも画像処理エンジンもグレードアップし、中身はより高性能になっているのです。

イメージセンサーはAPS-Cサイズながら画素数はちょっと増えて2610万画素。増加は200万画素程度なのでまあ気にするほどではありません。

違うのは

  • 裏面照射型になった
  • 像面位相差センサーが像面全体に広がって構図のどこにあっても使えるようになった
  • 像面位相差センサーが暗所に強くなった

ことです。

同時に内部の処理も速くなりました。

で、何が起きたかというと

  • AFがより速くなった
  • 連写がより速くなった
  • 電子シャッターで高速に動く被写体を撮ったときの歪みが減った(減っただけで歪まないわけじゃないので注意)

わけです。

さらに、電子シャッター時に1.25xクロップ(中央部の1600万画素相当分だけを使う)と組み合わせると、AF追従で秒30コマという長高速連写が可能になりました。

要するに「速い」ってことです。

メカシャッター時は秒11コマで最高1/8000秒、電子シャッター時は秒20コマ(1.25xクロップ時は秒30コマ)で最高1/32000秒となりました。

1/32000秒で撮った噴水。ISO12800まで上げてなんとか撮影。水が氷のように止まっております。
1/32000秒で撮った噴水。ISO12800まで上げてなんとか撮影。水が氷のように止まっております。 zoom

望遠レンズで撮ってみましょう。

富士フイルム Xシリーズ FUJIFILM X-T3
XT-3と標準望遠ズームのXF 55-200mm F3.5-4.8。レンズを伸ばして望遠端にしたところ。
200mm(300mm相当)で撮影したアオサギ
200mm(300mm相当)で撮影したアオサギ zoom
同じく200mmですが、1.25xクロップで撮影したので少し大きく写ってます。
同じく200mmですが、1.25xクロップで撮影したので少し大きく写ってます。 zoom

では秒30コマの連写に挑戦。

コサギが水中の小魚を捕まえて食べる瞬間です。

電子シャッター時はプリ連写(シャッターを半押しした時点で撮影を開始し、全押ししたらその直前の写真も記録してくれる機能)が使えますから、シャッターチャンスにより強くなりました。

一連の連写写真から何枚かピックアップして見ましょう。

捕食すべく水中に首を突っ込んだ瞬間の図。1/1000秒でシャッタースピード優先。
捕食すべく水中に首を突っ込んだ瞬間の図。1/1000秒でシャッタースピード優先。 zoom
小魚を捕まえて顔をあげました。小さくてわかりませんがクチバシの先にくわえています。
小魚を捕まえて顔をあげました。小さくてわかりませんがクチバシの先にくわえてます。 zoom
パクッと一瞬だけ口を開けて飲みこむ瞬間。もうちょっと大きな魚を捕まえてくれると分かりやすかったのですが、さすがにそこまでの注文はできません。
パクッと一瞬だけ口をあけて飲み込む瞬間。もうちょっと大きな魚を捕まえてくれると分かりやすかったのですが、さすがにそこまでの注文はできません。 zoom

秒30コマという超高速だからこそ捉えられる瞬間があるということです。

より速いAF、より高速な連写撮影をしたい人にはよいですね。

顔検出や瞳検出も強化されました。

横を向いても顔は検出し続けてくれます。ちゃんと手前の目にピントが合っています。
横を向いても顔は検出し続けてくれます。ちゃんと手前の目にピントが合っています。zoom

縦位置で。背景が白かったので+1の露出補正をかけて撮影。実にナチュラルでよい発色です。 zoom

画作り面は、富士フイルムならではのデジタルっぽくない写真を撮ることができる階調や発色を維持。解像感と色の良さはかなりのものです。

いろいろと撮ってみたのでどうぞ。

10mmの超広角で撮った立石の裏路地。こういうスナップは超得意です。
10mmの超広角で撮った立石の裏路地。こういうスナップは超得意です。 zoom
銀座の一角にて。AFポイントを動かして天使が持っている弓矢に合わせて撮影。チルト式モニタと柔軟なAFでこういう構図もさっと撮れます。
銀座の一角にて。AFポイントを動かして天使が持っている弓矢に合わせて撮影。チルト式モニタと柔軟なAFでこういう構図もさっと撮れます。 zoom
広島風お好み焼きが焼けましたの図。ISO3200まで上がりましたがあまり気になりません。
広島風お好み焼きが焼けましたの図。ISO3200まで上がりましたがあまり気になりません。 zoom
夜の日比谷公会堂。こちらはISO2000での撮影です。
夜の日比谷公会堂。こちらはISO2000での撮影です。 zoom
90mmF2の絞り開放で撮影した猫。これはよいレンズです。
90mmF2の絞り開放で撮影した猫。これはよいレンズです。 zoom

さらにフィルムシミュレーションにX-H1で採用された「エテルナ」を追加したり

こちらはスタンダード。
こちらはスタンダード。 zoom
こちらがエテルナ。ハイライト部とシャドウ部が抑制されて階調が緩やかになり(だから構図によっては眠くなる)、彩度も抑えめ。映像用のフィルムシミュレーションですが、静止画でも必要に応じて使えそうです。
こちらがエテルナ。ハイライト部とシャドウ部が抑制されて階調が緩やかになり(だから構図によっては眠くなる)、彩度も抑えめ。映像用のフィルムシミュレーションですが、静止画でも必要に応じて使えそうです。 zoom

ダイナミックレンジ調整機能をつける(ハイライトとシャドウの両方を調整してくれる)などより凝った画作りが可能になってます。

ダイナミックレンジ調整をかけるとシャドウ部も持ち上がるため、HDRで撮った様な画作りになります。
ダイナミックレンジ調整をかけるとシャドウ部も持ち上がるため、HDRで撮った様な画作りになります。 zoom

さて話を戻して3番目に行きましょう。

新製品が出ても、値段がぐっと上がっては買い換えを躊躇するのが普通です。

X-T3はボディが20万円弱。X-T2の発売時の価格は17万円くらいでしたから、値上がり幅は少なめ。

富士フイルムのフラッグシップモデルX-H1が約24万円ですから、それに比べると割安感すらあります。X-H1よりコンパクトで軽いですし。

ただ、X-H1のウリだった「ボディ内手ブレ補正」や「フェザータッチシャッター」はX-T3には搭載されていません。X-T3のコンパクトなボディに手ブレ補正ユニットを入れるのは難しいかもしれませんが、いつかは実現して欲しいものです(X-T5くらい?)。






X-T3はカメラ好きならチェックすべし

X-T3は完成度が高かったX-T2をさらにブラッシュアップし、2年間のトレンド(タッチパネルやBluetooth対応)もしっかり取り入れて、優れたミラーレス一眼に仕上がりました。

気軽なスナップも、ポートレートも、ガチな作品も、スポーツや動物も撮れるし、カメラをいじることが趣味の人もダイヤルをカチカチ回すことができて幸せという、よいカメラです。なお、連写を楽しんでるとバッテリーがすぐ無くなるので、モバイルバッテリー(USB充電できるため)か予備バッテリーは忘れずに。

これで、2019年発売予定の16-80mm F4のズームレンズが出ればもっとおすすめ度はあがりますね。


※本文内の価格情報は2018年10月16日時点でのAmazon.co.jpの価格です。

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荻窪圭
【デジカメライター 荻窪圭】

老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。