【レビュー】

ニコンが本気を出したカメラらしいミラーレス一眼「Nikon Z7」 (1/3)

2018.10.03
トリセツ編集部/荻窪圭
Nikon Z7
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カメラ好きの間で、今一番の話題になっているのは「フルサイズミラーレス一眼」。昨春(2017年春)のα9が電子シャッター使いまくりの超高速仕様で度肝を抜き、2018年初頭のα7IIIが大ヒット。デジタル一眼の未来はミラーレスにあり、を印象づけました。

そうなると黙っていられないのが一眼レフ界の2大巨頭、キヤノンとニコン。ひそかに開発を進めていた「フルサイズミラーレス機」を両者が相次いで発表しました。

そして先に製品を投入したのはニコンでした。





Nikon Z7
ニコンのZ7と標準ズームレンズの24-70mm F4。後から発売される下位モデルのZ 6もデザインは同じです。

Z7という名の通り、ニコンのフルサイズミラーレス機は「Zシリーズ」。新しいレンズマウントは「Zマウント」。Z7はどんなカメラなのか、チェックしていきましょう。

ボディはコンパクトながら操作性はめちゃ快適

一番の特徴はZマウント。内径が55mmとフルサイズ用マウントの中では一番大きいといっても過言ではありません。ボディは小さいので、マウントがはみでそうなくらいです。

Nikon Z7
Zマウントとレンズ。マウント系が大きくボディはコンパクト。マウントが大きいため、レンズを固定するための爪も4つあります。

ボディは薄型コンパクトだけど、グリップはしっかりしていて構えた感じはとても安定します。

そもそも一眼レフは「ミラーボックス機構」と「センサーやモニタといったデジタルカメラ独自の部品」が重なっていて、分厚すぎたのです。

Nikon Z7
薄いけれどもグリップがしっかりしたボディ。カメラとしてちょうどよい大きさといえましょう。一眼レフは分厚すぎ。

操作系は、理屈がわかると素早く操作できる、ニコンのデジタル一眼レフを継承。基本は「素早く変更したい機能はボタンを押しながらダイヤルを回せ」です。

いったんボタンを押してモードを変えてからダイヤルを回すより、押しながら回す方が「素早く変更できる」のです。

Nikon Z7
上面から。シャッターボタンの手前にISOと露出補正ボタンがあり、ボタン押しながらダイヤル操作で瞬時に変えられます。指が場所を覚えれば簡単です。

さらに、レンズマウント横にFn1キーとFn2キーがついています。これもボタンを押しながら回す方式。

Fn2キーが下の方にあって、これを右手の指(位置的に薬指)で押しながら他の指でダイヤルを回すと指がつりそうになるのですが、それでも一度の操作で調整できるのは非常に便利です。

Nikon Z7
Fn1とFn2の2つのボタンも押しながら回す用。

デフォルトでは、絞り・シャッタースピード・露出補正・ISO感度・ホワイトバランス・フォーカス関連をボタン+ダイヤルで調整できます。それ以外はボタンを押した後、画面を見ながらダイヤルや十字キーで調整します。

Nikon Z7
iボタンを押すと12項目のメニューが表示されます。細かい設定はこの画面で行います。

使い勝手は良好で、操作のカスタマイズもできます。

ひとつ注意点があるとすれば、メディア。

メディアスロットはひとつだけで、メディアはSDではなくXQDカードです。大容量で超高速なので連写や4K動画撮影時に有利で、パソコンへのデータ吸い上げも快適です。しかし、価格はまだ高く、カードリーダーが別途必要になります。

Nikon Z7
メディアスロットはひとつで、XQDカードを使います。
Nikon Z7
XQDカードとSDカード。大きさが少し違います。CFカードに比べるとコンパクト。

ニコンのハイエンド機では以前から使われていたのでお馴染みですが、初めてニコンのカメラを使う人は戸惑うかもしれません。

  • ボディはコンパクトながら高級感があり、シャッター音もよし。操作系もニコンらしくて快適。

Nikon Z7
Nikon Z7 参考価437,400円
詳細を見る 気になる Nikon Direct
※本文内の価格情報は2018年10月1日時点でのニコンダイレクトの価格です。
超高速AFは快適だけど暗所は苦手かも
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荻窪圭
【デジカメライター 荻窪圭】

老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。
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