・【家電のプロが解説】大型家電の買い替えサインとメリットを知ろう!Part1
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皆さんは、今の冷蔵庫を購入したのはいつだったか、覚えていますか?冷蔵庫をはじめとする大型家電は、引越しや故障による交換が発生しない限り買い替えることがなく、気付けば使い続けてかなりの年数が経っている方も多いのではないでしょうか。
冷蔵庫の買い替えサイクルは、内閣府の「消費動向調査(令和6年3月実施調査結果)」によると14年となっており、定期的に買い替えることがメーカーからも推奨されています。とはいっても、高額な買い物になるので、慎重になるのも事実。中には、今の冷蔵庫が気に入っているから変えたくないという方もいるでしょう。
そこで、冷蔵庫を買い替えるサインや買い替えることのメリットについて、雑誌や新聞など様々なメディアでご活躍中の”家電王”こと中村剛さんにお聞きしました!
全4回シリーズ、今回はそのPart1をお届けします。
一歩を踏み出す決め手に!冷蔵庫の買い替えサインとタイミング5選
(編)中村さん、本日はよろしくお願いいたします。8月に引越しを控えているのですが、冷蔵庫を買い替えるか悩み中なので、ぜひ参考にしたいです。正直なところ、まだ壊れていないし使おうと思えば使えるんですが、良い機会なので買い替えてもいいかなと。
(中)よろしくお願いします。皆さん、冷蔵庫の買い替えは後回しになりがちですが、定期的な買い替えをおすすめしています。冷蔵庫の買い替えサイクルは、最新の調査によると14年となっているので、10年以上経過しているようなら、買い替えを考えてもよいタイミングかもしれません。
(編)結婚を機に買ったものなので、10年は余裕で過ぎていますね(苦笑)。ちなみに、使用年数以外に買い替えを考えるポイントはありますか?
(中)冷蔵庫の機能として、以下の症状が現れているときは、買い替えサインがでているとお伝えしています。「庫内の冷蔵・冷凍機能が低下している」「製氷できない」「水漏れがする」「異音がする」の4つです。順番に見ていきましょう。
①庫内の冷蔵・冷凍機能が低下している
(編)「機能が低下している」とは、例えばどのような状況を指すのでしょうか。
(中)具体的には、冷凍庫の庫内が冷えにくい、冷蔵庫に入れていても部分的に食材が凍ってしまうことが挙げられます。ただし、庫内の冷えやすさの問題は、季節による部屋の温度差が影響することもあります。夏場は庫内の温度設定を「強」にする、そのほかの季節は「中」にすることを推奨していますので、温度設定を見直すだけで問題が解決できることもあります。まずは正しく設定できているかを確認した上で、機能が低下している場合には買い替えを検討してみましょう。
②製氷できない
(編)これは、学生時代に使っていた冷蔵庫でよくありました。
(中)氷がうまく固まらない、時間がかかるというのがわかりやすいサインですが、他にも氷から異臭がするケースもあります。冷蔵庫も古くなってくると汚れが蓄積しますから、きれいな水を使用しても氷が変色したり異臭がするという場合には1つの目安になりますね。
③水漏れがする
(編)そもそも、水漏れはどうして発生するのでしょうか。
(中)わかりやすいのは、ビジネスホテルの部屋などに備え付けてある、冷凍機能と一体型の冷蔵庫。中が凍っていたり結露しているのを見たことはありませんか。冷凍庫の庫内奥には冷却装置があります。使用するにつれて寒い庫内では冷却装置に霜がついて効率が低下するため、霜をヒーターで定期的に溶かします。家庭用の冷蔵庫は、間接冷却式といって庫外に冷却装置があるので、見えませんが同様のことが発生しています。この冷やす・溶かすサイクルを繰り返す中で冷却器やヒーターの機能が下がり、水分となって床が濡れる、という現象が起こります。そのため、水漏れは一つの機能低下の目安といえます。
④異音がする
(編)異音といえば、夜に冷蔵庫の音が気になることがあります。
(中)正常な状態でも全く音がしないわけではないので、夜は周りが静かな分、冷蔵庫の音を敏感に感じやすいことはあります。ここでいう異音とは、モーター部分がスムーズに回らずに「ブーン」という音やガタガタ音がすることなどを指します。ずっと音が続いていると、不良の可能性がありますね。なお、これは経年劣化だけではなく、数か月前に出たような最新の製品であってもまれに発生します。購入して年月が浅い場合には、メーカーのサポートセンターなどに連絡することもおすすめです。
(編)なるほど・・我が家の冷蔵庫の場合、製氷ができなくなってきたのと、ブーンと大きな異音がすることがあるんですよね。サインが出ているのかもしれません。
(中)機能面ではこの4つがサインですが、暮らしの変化に合わせて買い替えるケースももちろん挙げられます。
⑤引越しをする・家族やパートナーが増える
(中)先ほど引越しを控えているとお話がありましたね。はっきりとした機能の不調がない場合でも、購入して10年以上経過している場合には、変えた方が結果的にお得になることもあります。この後お話しますが、冷蔵庫は年々進化していますので、通常通り使用しているだけで電気の使用量に差が出たり、買い替えることで暮らしの質(QOL)を向上できたり、様々なメリットがあります。また、結婚や同棲、出産などを機に、世帯人数が変わる場合も買い替えの検討タイミングになりますよ。利用人数にあわせて冷蔵庫のサイズを変えることをおすすめしています。
家電王の中村さんからのアドバイスはいかがでしたでしょうか。
冷蔵庫を買い替えることで、節電効果はもちろん、QOLアップも期待できます。愛着が湧いてなかなか変えられない方も、アドバイスを参考に買い替えや買い足しを検討してみましょう。
次回Part2では「冷蔵庫を買い替えることのメリットとは」について、中村さんにお話をお伺いしていきます。
また、引越しを機に買い替えをご検討されている方に、おすすめのサービスがあります。
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東京電力エナジーパートナー株式会社 勤務
2002年に『TVチャンピオン』スーパー家電通選手権で優勝し、銀座にて体験型ショールーム「くらしのラボ」の開設と運営に従事。現在は“家電王“として動画マガジン『くらしのラボ』をYouTubeとFacebookで毎週配信している他、テレビや雑誌、新聞などの様々なメディアで暮らしに役立つ情報発信をしている。 無類のネコ好き!