操作系にはちょっと不満があるかな
とまあ高画質でAFも連写も速くて、ミラーレス一眼ならではのコンパクトさも兼ね備えたすばらしい完成度のα7R IIIなのです。
今回のモデルはよりハイエンドユーザーを意識して、USB-C端子の搭載やデュアルSDカードスロットを搭載するなど仕事で使えるレベルになってきました。
レンズも揃ってきました。 ハイクオリティのレンズになるほどボディに対して大きく重くなるのでバランスが微妙なのは確かですが、逆にいえば本体がコンパクトなのでレンズが大きくても持ち歩きやすいわけです。
今回使った超広角ズームの16-35mmも24-105mmも画質は良く、24-105mm F4なんか常用ズームレンズとしてズーム域もクオリティも大きさも丁度良い感じ。
欲をいえば、もうちょっと手ブレ補正が効いて欲しいかなというくらい。
惜しむらくはボディがコンパクト故に、ボタンやダイヤルが最小限であること。
上面から。ボタン類は最小限で非常にシンプル。
新たにスティックがついた分、使い勝手がぐっとあがりました。
より自分好みの操作系にするにはFunctionメニューやカスタムキーのカスタマイズは必須でしょう。
買うべきα7はどれ?
とはいえ、α7シリーズも3世代目になり、完成度がぐんと上がってものすごく魅力的になりました。正直いってお金があったら欲しいレベルのクオリティです。今35mmフルサイズセンサーを搭載したカメラを買うなら、一眼レフよりこっちなんじゃないかと思ってます。
ただし、金額もそれなりにします。レンズ込みだと50万円コース。
α7シリーズは以前発売されたモデルも現行機種として販売されているのが特徴で、α7IIは「これでフルサイズセンサーのデジタル一眼が買えるの?」というお値打ちな実売価格になっています。
でも、一度α7R IIIを使ってしまうと、やはりα7は第三世代がいいなと思ってしまうのです。 2018年中に出ると思われるα7IIIを狙うのも手かも。
老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。