【新連載】iPhoneのトリセツ【第1回】

清く正しくバックアップ (2/2)

2017.12.10
トリセツ編集部/荻窪圭
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バックアップはiCloud(アイクラウド)一択で

ではどうするのがいいでしょう?

答えは、クラウドへのバックアップです。

iPhoneの場合はiCloud(アイクラウド)。
iCloudはアップルが提供するクラウドサービス……要するに、インターネットを使った様々なサービスの総称だと思ってください。
Apple IDがあれば誰でも使えるようになってます。
という話をしたらApple IDって? と聞かれたのですが、iPhoneユーザーなら誰でも持ってるアカウントです。

それがないと、アプリのダウンロードもできませんし音楽のダウンロードもできません。設定の一番上にある、自分のユーザー名やアイコンがあるところをタップして開きましょう。

Apple IDの確認
Apple IDの確認

すると「iCloud」という項目がありますからそこをタップしましょう。iCloudの設定を観ることができます。

iCloudはユーザーひとりひとりに割り当てられたクラウドストレージ(要するに、インターネット上にあるデータの保管場所)を持ってます。そこを使ってバックアップなりなんなりを行うわけです。
「iCloudを使用しているAPP」の下の方に「iCloudバックアップ」があります。これがオフになっていたらオンにするだけです。

iCloudバックアップの確認

iCloudバックアップを使うための2つの条件

iCloudバックアップがオンになっていたら……あとは何もする必要はありません。1日に1回、自動的にバックアップがなされるからです。
最初の1回は時間がかかりますが、2回目以降は「前回のバックアップから変更されたもの」だけがバックアップされますので時間もさほどかかりません。
ただ、2つ条件があります。

iCloudバックアップの確認

ひとつは、Wi-Fi環境があること。


iCloudバックアップは、iPhoneの中身をインターネットを介して、iCloudストレージにコピーしていく作業になりますから、ネットにたくさんのデータを送ります(暗号化されてますから中身については心配しなくてOKです)。
通常の通信回線ですと「ギガを消費します」。パケットをたくさん消費するので、足りなくなる可能性があります。

そこで、Wi-Fiでつながっているときのみ働くようになってます。家にWi-Fiでインターネットにつなぐ環境を用意しましょう。
もはや多くの機器がWi-Fiを使っている世の中(テレビですら!)、現代人必須かと思います。
iCloudはWi-Fiにつながっており、なおかつ充電中の時、自動的に働きます。


もうひとつは、iCloudストレージに残量があること。


冒頭でちょっと出てきたオーナーシェフさんの場合、iCloudバックアップはオンになっていたのにもかかわらずバックアップはなされていませんでした。 iCloudストレージが足りなかったのです。

iCloudバックアップはインターネット上の「クラウドストレージ」に保管されますが、その容量は無限ではありません。残念ながら。
無料アカウントですと、一人あたり5GBしか与えられていません。
対して、iPhoneの内蔵ストレージはというと、今は最低でも64GBあるわけです。
まあ普通に考えると足りませんよね。多くの人はここでひっかかるようです。


iCloudストレージは有料だと思ってください。


足りない場合は有料となります。お値段は下図の通り。 50GBで月々130円、200GBだと月々400円です。

なんだ、有料かよ、と思うかもしれませんが……わたしも多くの人にバックアップしてもらうには1台分くらい無料にするとかしてくれるといいのに、とは思いますが、50GBで毎月130円(税込)というのはそう高いわけではありません。

iCloudの金額

一般的な使い方なら50GBあれば足りるでしょう。月々税込で130円です。そのくらい払う価値はあるかと思います。

iCloudの「ストレージプランを変更」から変えることができます。

iCloudのストレージ

わたしは複数台のiPhoneのバックアップを持ってたり、初代iPhone以来すべての写真をバックアップしているので2TBなんてコースになってますが、普通はそこまではいりません。

今やiPhoneのストレージは64GBが普通なのに50GBで足りるのか、というと、たぶん大丈夫です。

なぜなら、復元に必要なデータしかバックアップしないからです。

それが賢いところ。

たとえば、アプリはバックアップしません。だってアプリ本体はわざわざバックアップしなくてもAppStoreにあるから。

「このiPhoneはどのアプリを持っているか」という情報と、そのアプリのデータがあれば、アプリ本体をバックアップしなくても済むのです。必要な時再度自動的にダウンロードすれば済むのですから。

そういう工夫をしているので、よほど写真やビデオを大量に撮っている人でない限り、50GBあれば余裕でバックアップできるかと思います。

足りなくなったらまた考えればよいかと思います。

あとはほっとけばOK。iPhoneが電源につながっててWi-Fiにつながっていれば、1日1回、自動的にバックアップしてくれるからです。

これで一安心。ときどきiCloudのメニューから直前のバックアップがいつ行われたか、iCloudストレージの残量は大丈夫かチェックすれば問題ないでしょう。
新しいiPhoneの電源を入れ、Apple IDでログインしたあと、iCloudからの復元を選べば、iCloudバックアップされたデータを使ってiPhoneが元の通りになります。
アプリをたくさんインストールしていた人は、そのダウンロードに時間はかかりますが、まあ寝る前に復元して、朝まで放置すれば大丈夫かと思います。

次回は、写真を大量に撮る人やすでに何年もiPhoneを使い続けて写真が増えすぎてストレージが足りない〜という人に向けた、写真バックアップの話をします。

  • 1:バックアップはiCloudバックアップが基本!
  • 2:大量のデータを転送するのでWi-Fi環境が必要
  • 3:普通の人は月々月々130円(税込)でOK
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荻窪圭
【デジカメライター 荻窪圭】

老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。
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