Ankerより発売されている、Android搭載のモバイルプロジェクター『Nebula Apollo』と『Nebula Capsule II』。両機種ともコンパクトな見た目からは想像できないような、パワフルで高機能な製品として人気となっています。こちらでは、この2機種を実際に試してみたレビューをお届けしたいと思います。
……とその前に、トリセツ編集長直々のご指名で、「レビューしませんか?」と言われついつい「はい、やります!」と引き受けたものの、ひとつ問題がありました。なんと筆者の部屋は四方にモノが積まれており、まるでアルプス山脈のような状態で、とにかくスペースが全然ありません。また、壁も白くはなくそもそも壁が見えてないという状況に。
そこでアマゾンから入手したのが、UNICの自立式床置き型のポータブル プロジェクタースクリーンです。これなら折りたたみ机の上に置いて使えそうだな~と思ったのが選んだ理由です。
サイズは40インチと50インチがあり、さらに4:3と16:9の画角に対応した4種類が販売されていました。まぁ、大は小を兼ねるだろうという安直な考えで50インチ16:9のものを選んだのですが、いざセッティングしてみると6畳間にはちょっと大きかったかもしれません。
ちなみに、120インチに対応したスクリーンなども売られていましたが、こちらは部屋の壁全面に貼るレベルで大きかったので、今回は断念しています。このあたりは、目的や用途、あるいはご自宅の大きさなどで選ぶようにするといいでしょう。
シンプルながら使いやすい『Anker Nebula Apollo』
『Anker Nebula Apollo』は、Android 7.1を搭載したモバイルプロジェクターです。価格は3万9999円(税込)で、粗悪な中華系製品を除けば比較的安価な部類の製品となっています。
明るい200ANSIルーメンと、高いコントラストを実現してドットが目立ちにくいDLP方式を採用。854×480画素の映像を、最大100インチのスクリーンに投影することができます。プロジェクターというと大きくてかさばる印象がありますが、こちらは高さ約13.2cm×長さ約6.6cmでiPhone XRよりもやや低い程度の高さしかありません。重量は約471gで最大4時間連続再生できるため、屋外や外出先にも手軽に持ち出して利用できるというのも特徴のひとつです。
先ほど部屋が狭いというような話をしましたが、ここで役に立ったのが本体底面に付けられた三脚用のネジ穴です。こちらは一般的な1/4インチサイズになっており、手持ちの三脚にそのまま取り付けることができました。
今回は自分が座っている椅子の前にこのプロジェクターを設置して、映画や映像を、あるいはYouTubeなどのネット動画を見るというスタイルで鑑賞してみました。本製品には6Wのスピーカーが内蔵されており、背面側から音が出るようになっています。
実際に本機を使ってみてその恩恵を初めて体験することができました。ススピーカーが近かったということもありますが、役者ひとりひとりの話す台詞がまるで目の前で話されているかのように感じることができるのです。もうちょっと欲を言えば、サウンド全体にもう少し立体感というかステレオ感が欲しいという感じですが、まぁ自宅で映画などを楽しむ分にはこれでも十分すぎるといえます。
上部側面に付けられたつまみは、映し出した映像のピント合わせに使用します。今回はあえてシールを貼ったままの状態にしていますが、本体上面には各種ボタンが設置されており音量の調整やホームメニューへのアクセスなどが可能です。また、マウスキーモードのボタンを押すことで、このシールが貼られているあたりがタッチパネルとして使えるようになり、画面を見ながらポインターの操作が行えます。
今回は目の前にプロジェクターを設置しているため、手元で操作することができますが、もう少し広い場所で操作するときに便利なのが付属のリモコンです。これだけでもある程度の操作は行えますが、ポインターをマウスのように動かせないというデメリットもあります。
そこでもうひとつの手段としてオススメしたいのが、専用のスマホアプリ『Nebula Connect』です。メニューから自分が使っている機種を選ぶことで、簡単にペアリングすることができます。
1度接続してしまえば、あとはリモコンと同様の操作が行えるほかスマホの画面を指で触りながらマウス代わりに操作を行うこともできます。
さて、肝心なプロジェクターとしての機能ですが、電源を入れるとメニューが表示されます。Androidがベースになっているということもあり、ストアから新たなアプリをインストールすることも可能です。
単純にHDMIの映像機器を繋げて映画などを観るほか、Amazonプライム・ビデオやYouTube、Netflixといった既存の動画サービスも手軽に楽しめるところもポイントといえるでしょう。
映像面では、自宅で映画などを観る分には十分すぎるほどのクオリティです。ためしにPS4のゲーム『オーバーウォッチ』を表示してみましたが、変なラグを感じることなくプレイすることができました。大画面でゲームを遊びたいというニーズにも十分に答えることができます。
※本文内の価格情報は2020年2月7日時点でのAmazon.co.jpの価格です。
※本文内の価格情報は2020年2月7日時点でのAmazon.co.jpの価格です。
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者やドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年よりフリーで活動中。XRやPCなどのIT系やゲームをメインに、年間120本以上の取材をこなしています。