【レビュー】

Kamlanのマニュアルレンズでデジタルくさくない作品に挑戦

2019.11.03
トリセツ編集部/荻窪圭
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28mm F1.4は街角スナップにちょうどよいかも

Kamlanは50mm F1.1という超明るいレンズが話題ですが、他にもいくつかレンズを出しています。

そのひとつが28mm F1.4。

50mm F1.1に比べると細身でコンパクト。35mm判換算で42mmくらいになります。スナップ用によいレンズですね。

Machang Optical KAMLAN  28mm F1.4
28mm F1.4のレンズ。50mm F1.1よりやや細身でコンパクト

50mm F1.1に比べると被写界深度も深いので、マニュアルフォーカスもしやすいですね。

黄昏時の神社で天神様を狙ってみました。右上を見ると、ちょっと暗くなっているのがわかります。開放だと四隅がちょっと光量不足になるのも味わい。
黄昏時の神社で天神様を狙ってみました。右上を見ると、ちょっと暗くなってるのがわかります。
開放だと四隅がちょっと光量不足になるのも味わい。zoom

ホワイトバランスを太陽光にして撮ると、すごくフィルムっぽい写りになります。これは、台風一過の朝に撮影した、風で倒れた街路樹。

この色合いがたまりません。

台風一過の暗渠緑道。
台風一過の暗渠緑道。zoom

さすがにコーティングはそこまでではなくて、逆光だとコントラスト低下が起きますが、それもまた味わいというか昔のフィルムカメラっぽいというか。

紅茶専門店の看板が草に覆われて、ラッパの先だけが覗いていました。
紅茶専門店の看板が草に覆われて、ラッパの先だけが覗いていました。zoom

さらにモノクロ(フィルムシミュレーションモードでアクロスを使用)にすると、何でもない写真も味わい深く見えてきます。

高校の仮設校舎とその間にあるテニスコート。
高校の仮設校舎とその間にあるテニスコート。zoom

カラフルな写真も入れておきましょう。

チルト式モニタを見ながらマニュアルフォーカスで撮影。
チルト式モニタを見ながらマニュアルフォーカスで撮影。zoom

街のスナップを撮るならこっちのレンズの方が楽しめそうです。



8mmの魚眼レンズでのスナップ撮影はイケるかも

もう1本行きましょう。

8mmF3の魚眼レンズです。対角魚眼といわれる、対角線で約180度になるように写る魚眼レンズ。

Machang Optical KAMLAN 8mm F3.0
8mmの対角魚眼レンズ。

風景を撮るとこんな感じになります。この丸く歪んで写るけれども、その分広い範囲を捉えられるのが魚眼の良さ。

光芒がキレイに出るようF8くらいに絞って(まあ、実際にF8かどうかは超アナログなレンズなのでわかりませんが、だいたいそのくらい)太陽がちょっと入るアングルで撮ってみました。光芒がいい感じに出ています。

F8くらいまで絞ったので光芒もきれいに出ました。あえてシルエットっぽく。
F8くらいまで絞ったので光芒もきれいに出ました。あえてシルエットっぽく。zoom

広い範囲を撮りたいときや極端な遠近感が欲しいときに楽しめます。

魚眼ならではの丸い感じをロマンスカーで。

魚眼で撮った駅。遠近が強く出るので実際より遠くに見えます。
魚眼で撮った駅。遠近が強く出るので実際より遠くに見えます。zoom

魚眼レンズってクセがあるので使いどころが難しいわけですが、ちょっと絞れば「パンフォーカス」状態になるので、F8にして2〜3mくらいの距離にフォーカスを合わせて、細かいことは気にせずぱしゃぱしゃ撮るっていうノーファインダースナップが面白いなと思いました。

たとえばコレ、エスカレーターを下りながら、上りと下りの間にカメラを持った右手を垂らしてノーファインダーで撮った写真。

狙った通りの面白い光の写真になりました。

エスカレーターとエスカレーターの間にカメラを差し込んで撮った写真。ノーファインダーでフォーカスも固定。
エスカレーターとエスカレーターの間にカメラを差し込んで撮った写真。
ノーファインダーでフォーカスも固定。zoom

こちらはノーファインダーで撮影した「モバイルSuicaで改札を通る瞬間」の写真。左手にiPhoneを右手にカメラを持って通り抜けながら撮っています。魚眼ならではの臨場感を出してみました。

改札を通る瞬間を魚眼で。臨場感あふれる写真になります。
改札を通る瞬間を魚眼で。臨場感あふれる写真になります。zoom

魚眼レンズをスナップに使うとけっこう面白い表現ができるので試してみるといいでしょう。ドキュメンタリータッチになるというか。



イマドキのカメラをあえてマニュアルで楽しむ

今回試したのはこの3本。

Machang Optical KAMLAN

マニュアルレンズってけっこうハマるんですよね。

写りは予想以上にしっかりしてますが、やはり最新技術を駆使したイマドキのレンズとは写りが違うので、それを活かした作品撮りに使うのもよさそうです。

今の時代にあえてマニュアルフォーカスのレンズを使って撮ることで写真を撮る楽しさの原点みたいなのをデジタル技術の賜物であるミラーレス一眼で味わう、趣味のレンズって思うとたまりません。

Machang Optical KAMLAN 50mm F1.1 II

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荻窪圭
【デジカメライター 荻窪圭】

老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。
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