常時気軽に持ち歩けて、でも画質はそこそこよくてズームが効く利便性の高いカメラが欲しい! と都合のよいことを考えたとき、選択肢は1型センサーを搭載した高級コンパクト機になるわけですよ。
それを出しているのはソニーとパナソニックとキヤノンの3社なのですが、ソニーのRX100シリーズばかり目立って、他社はいまひとつパッとしない……という昨今。RX100シリーズの一番のライバルとみられていたキヤノンのPowerShot G7 X Mark IIは2016年、EVF搭載のG5 Xにいたっては2015年発売ですから、さもありなんです。
それが2019年夏、2機種同時に発売されたのです。
PowerShot G7 X Mark III(以下G7X3と略します)はMark IIのマイナーチェンジモデルですが、PowerShot G5 X Mark II(以下G5X2と略します)はG7X3と同じデザインコンセプトにフルモデルチェンジしての登場となりました。
めちゃ気になる兄弟機。見た目も機能も似ているので、同時にチェックしてみましょう。
G7X3とG5X2の違いはファインダーとレンズ
四角くてコンパクトな1型センサー機。左がG5X2、右がG7X3です。見た目はめちゃ似ていますね。なぜか「Canon」のロゴの位置が違いますが、同じデザインコンセプトというのがわかります。
ちなみに、初代G5Xはこんなデザインでした。かなり違いますね。
G5Xのデザインが後のEOS Kiss Mへとつながっていくのですが(似ていますよね)、まさか本家のG5Xがこのデザインを辞めてしまうとはびっくり。よりコンパクトなデザインの方がいいという判断でしょうか。
でもEVFがあってこそのG5X。とっぱらうわけにはいきません。
そこで、RX100シリーズと同様の「ポップアップ式ファインダー」になりました。
G5X2とG7X3の大きな違いはここです。
このポップアップ式ファインダーは、レバーでポップアップさせてから指でファインダー部を引き出す方式。引き出す操作が必要なのは残念。
もうひとつはレンズ。以前はG5XもG7Xもレンズは同じでした。
G7X3は従来同様「24-100mm」相当の4.2倍ズームでF1.8-2.8。
G5X2はちょっと望遠側に伸びて、「24-120mm」相当の5倍ズームとなっています。レンズの明るさはF1.8-2.8。
4.2倍と5倍。
撮ってみると、違いは微妙です。
広角側はこれ。G7X3の写真ですが、写りはG5X2と変わりません。
では望遠端でそれぞれ撮ってみましょう。
G5X2の方がちょっと望遠です。でもそれほどの差はないといっていいかと思います。人によっては微妙な差ですし、人によっては大きな差なのでなんともいえない感じです。
で、この稿では2台を一緒に扱うので、あらかじめ違いを表にしておきました。違いはこんな感じ。ほとんど同じなので、相違点だけチェックしておくとよいでしょう。異なる点は、優れている方を太字にしてあります。
※本文内の価格情報は2018年8月15日時点でのAmazon.co.jpの価格です。
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老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。