フルサイズミラーレス一眼総ざらえ (1/3)

2019.06.16
トリセツ編集部/荻窪圭
フルサイズミラーレス一眼

さてさて、フルサイズミラーレス一眼が一通り出揃ったところで全部を俎上に載せてつらつらと感想を書いてみましょう。

これらのモデルすべてを触ったレビュアーとして、ざくっと整理させていただきます。このクラスになると、誰でもウェルカムな汎用カメラと比べると、このカメラはこういう人に向いてるけどこういう人には向いてないってのがありますから、それがわかるといろいろと参考になるんじゃないかというわけです。

まずは表にまとめてみました。

全部で9モデルもあります。ソニーの場合、α7シリーズは初代機も含めて現行機が数多くあるので、ここでは「α7III世代」に限らせていただきました(だからα7SIIは落ちています。すみません)。

価格は「各社のオンラインショップで発売されているボディのみの税抜き価格」。それで高い順にソートしてあります。

ジャンルは価格やカメラの性格を見てわたしが勝手に決めてますので細かい事は気にしないで下さい。

フルサイズミラーレス一眼 一覧
zoom




ジャンル分けの話

上の表、一番悩んだのはジャンル分けです。上から5機種は上位モデル。

S1をハイエンドにするかミドルクラスにするかは悩んだのだけど、2420万画素でも価格やボディの作りを考えるとハイエンドだよな、と。

上位モデルはハイアマチュアからプロ向け。カメラや写真のことを知ってて使う人用と思っていいでしょう。レンズ込みだとそれなりのお値段になりますし。

そうじゃない人は下の4つから選ぶのがよいかと思います。

一番持ち歩きやすいのはどれ!

フルサイズミラーレスが欲しいけど、フルサイズだからといってデカくて重いのはイヤ、やっぱミラーレスというくらいだから小さくないと。

そう思う人もいるだろうってことでそこから。

ボディの重さでいけばキヤノンのEOS RPの圧勝です。

主要どころが600g台の中、EOS RPだけが唯一500gを切っています。すごい!

実物を触っても、確かにぎゅっとコンパクト。

フルサイズミラーレス一眼
フルサイズミラーレス一眼では一番軽くてコンパクトなEOS RP

だがしかし。

デジタル一眼は「レンズを装着して使う」もの。そこで、2つのパターンで重さを比べてみました。

パターン1:「スナップ撮影向きの単焦点レンズ」装着時。

パターン2:「携帯性重視のズームレンズ」装着時。

です。

EOS RPでスナップ向き単焦点レンズといえば「RF 35mm F1.8 MACRO IS STM」ですね。

これは手ブレ補正内蔵でハーフマクロながらF1.8という超便利なレンズで、キットレンズにもなっています。

装着したときの撮影時重量は「485+305=790g」です。

対抗としてソニーのα7IIIを持ってきましょう。同じスペックのレンズはないので、同じ35mmで携帯性を重視して「SEL35F28Z」(35mmF2.8のツアイスレンズ)をピックアップ。こちらは約120gですから「650+120=770g」。

なんとα7III+SEL3528Zの方がちょっと軽いのでした。

続いてパターン2。

EOS RPには24-105mm F4(RF 24-105mm F4 L IS USM」。700gあります。まあ、Lレンズですし、非常に優れたレンズですが、画質重視のため重めです。

α7IIIにも同等スペックのレンズがありますが、ここは「携帯性重視」の項目。一番軽いズームレンズで行くぜ、ってことで「SEL28-70」(28-70mm F3.5-5.6)をセレクト。レンズのランク的には落ちちゃいますが、まあ携帯性最優先ってことでご容赦を。

これが295gです。

もうひとつニコンのZ 6。これの標準ズームレンズは「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」ですがこちらは約500g。

撮影時重量でいくと、EOS RP+24-105mmが1,185g、α7III+28-70mmが945g、ニコン Z 6+24-70mが1,175g。

α7III+28-70mmが一番軽いのです。

フルサイズミラーレス一眼
軽いエントリー向けズームレンズをつけるとα7IIIの方が軽い。

ズームレンズなら、ニコンのZ 6に24-70mm F4というのも選択肢に入ってきますね。このレンズ、沈胴式なので持ち運び時に有利です。

もちろんレンズ性能を加味すれば話は変わりますが、少しでも軽くコンパクトな構成でフルサイズセンサーの画質を楽しみたい、を優先すると、EOS RPの軽さはふっとんじゃうのです。キヤノンのRFレンズラインナップに小型軽量レンズが登場して欲しいものです。軽いのが欲しければAPS-Cセンサーのカメラにしろ、というのはまあアリですが、それはそれとして。

その点、レンズラインナップが小型軽量から重厚長大まですでに揃っているα7系が有利なのは否めません。



荻窪圭
【デジカメライター 荻窪圭】

老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。