とことん追求されたこだわりの音質+安定性
ATH-CKR7TWには独立した旭化成エレクロトニクス(AKM)製DACとヘッドホンアンプAK4375が内蔵されています。「独立した」とは一体なんだ?と思われるかもしれません。僕も最初よくわからなかったんですよね…。
簡単に説明すると、小さな筐体に様々なチップやバッテリーを入れるのでスペースの確保が必要になってきます。そこで殆どの左右独立型ワイヤレスイヤホンでは、DACもアンプなどを集約しまとめることでコンパクトにしたものが使われているそうです。
しかし、オーディオテクニカ ATH-CKR7TWは、高性能なDACとアンプを敢えて別にすることで、音質を格段に上げるという方法を用いています。
DAC
「Degital Analog Converter」の略で、スマホなどから送られてくるデジタル信号をアナログ信号に変換する役割をもっています。
「新しい時代に生まれた信号だけど、アナログな体を持った人間が音として捉えるために必要な変換をしてくれる変換マン!」と覚えておきましょう。
ヘッドホンアンプ
変換マン(DAC)が出力した信号は非常に小さいので、スピーカー隊長に「こんなんじゃパワー足りねえよ!」と怒られ、音を出すことができません。
そのために、音を増幅させ音量と音質を調整する役割を持った「音職人」がいるのです。これがヘッドホンやイヤホンの音質を左右します。
分かりづらいDACとアンプの解説はさておき、やはり気になるのは音質ですよね。音の傾向としては非常にモニターライクなサウンドです。色付けはせずに、アーティストがレコーディングしたままのサウンドを尊重しているように思えました。
オーディオテクニカ独自のΦ11mmのダイナミックドライバーのおかげで、音がキリッとクリアです。
冬の快晴の日の鋭く尖った風のような音を、ステンレス製のアコースティックレジスターがふわっと広げてくれます。なので音場がとても広く、スッキリと音を分離させてくれるんですね。
はい、また新しい言葉が出てきましたね。
ダイナミックドライバー
変換マン(DAC)と音職人(アンプ)が力を合わせて作り上げた信号を音として鳴らしてくれる「楽器マン」です。
アコースティックレジスター
さらに音色を調整してくれる「調整 オブ レジェンド」です。
音場
音の空間です。「何言ってるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。実はこれも重要です。例えば、近くにいる人の声は当然近くから聞こえてきますよね。遠くから聞こえてくる音も当然遠くから。しかし、この音同士を混ぜて同じ場所から鳴らしたらどうなりますか?
せっかく音と音には距離があるのに、それを感じられなくなってしまいますよね。
音場が広いということは、耳から聞こえてくる奏者と奏者の距離がしっかりと離れ、臨場感があるということなんです。
ここで、やっと試聴のお話ができます!!!
まず試聴したのは伝説のロックバンド Queenの「Bohemian Rhapsody」です。去年公開の、Queen結成の瞬間とドラマを描いた映画「Bohemian Rhapsody」のタイトルにもなっている曲です。
フレディ・マーキュリーの、心臓を掴むようなハイトーンボイスと息遣い。急にオペラ調になるあたりとか度肝を抜かれました。
僕はこのとき、ワイヤレスイヤホンであることを完全に忘れていたのです。しかもトゥルーワイヤレスで(左右独立型)。
次に試聴したのは、これも去年公開の世界的アーティスト「レディ・ガガ」が主役を演じ話題沸騰となった「アリー/スター誕生」という映画の中から一曲。曲名は「Shallow」。
この映画の監督、脚本、制作を務め、さらに二人目の主役として演じた「ブラッドリー・クーパー」の嗄れた味のある太い声と、ガガのその場の空気を一瞬で変える力強い声。
映画館で観て、聴いたあの大迫力のサウンドをまさかワイヤレスイヤホンで聴けてしまうなんて思いもしませんでした。艶やかさも切り捨てることなく、見事にモニターライクで忠実な音を聞かせてくれます。
さいごに
ワイヤレスイヤホンもここまで来たか…という思いと同時に、新たなワイヤレスイヤホンの時代が来る!と期待すら感じさせてくれる完成度です。
最長6時間以上の駆動時間と、こだわり音質追求。さらにBlutooth接続の安定性も図られている。この記事の冒頭で、「ワンランク上」と記述していますが訂正いたします。
「なんランクも上のワイヤレスイヤホンライフをあなたに」
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ガジェットをこよなく愛し、日々、捕らぬ狸の皮算用。暇さえあれば家電量販店へ足を運びます。時には、ギターを担ぎ弾き語り。気ままにアコースティックな毎日。