ハードだけではなくソフトウェアも細かいこだわりがアリ!
「PCエンジン mini」に収録されているゲームの数は、全部で58作品。そのうち日本で発売された作品は34タイトル。英語版として収録されているのが24タイトルとなっています。

ゲーム機を起動すると、PCエンジンのタイトルがずらりと並んだメニューが表示されます。コントローラーの左右でタイトルを選ぶことで、それぞれのゲームがすぐに遊べます。画面上部にミニアイコンが並んでいるので、どれぐらいのタイトルがあるのかの視認性もいい感じです。

起動時に選ばれいているのは、大きなキャラクターでPCエンジンのすごさをアピールしていた「THE 功夫」。当初はローンチタイトルとしてリリースされる予定でしたが、バグが見つかったためひと月ほど後に発売されています。
また、タイトルを選択すると下側に使用できるコントローラーのタイプが表示されます。たとえば、マルチタップを使用して最大5人で遊べる『スーパー桃太郎電鉄Ⅱ』の場合、しっかりマルチタップのアイコンが表示されるようになっています。

画面右下にある「TurboGrafx-16」のアイコンを選択すると、海外向けタイトルに切り替わります。 こちらは基本的に英語版で発売されているものですが、シューティングゲームやアクションゲームなども多く、英語自体はわからなくても楽しむことができます。

画面右下のキャラクターのようなアイコンを選択することで、「設定」メニューを呼び出すことができます。こちらでは、言語設定や壁紙、本体の初期化などが行えます。マニュアルも選択できますが、本体に収録されているわけではなくオンラインマニュアルにアクセスするためのQRコードが表示されます。こちらで、本体のほか各ゲームの取扱説明書が閲覧できるという仕組みです。

スクリーン設定では、デフォルトの表示以外にもやや拡大した画面やフルサイズなどのアスペクト比なども変更可能。ちょっとユニークなのは、携帯ゲーム機の「PCエンジンGT」を再現したものですが、こちらは実用的というよりも当時の雰囲気を楽しむといった感じですね。また、ここで「RUN」ボタンを押すことで、スキャンラインが入ったようなCRTフィルターをオンにすることができます。当時のビデオゲームの雰囲気を楽しみたいという人にオススメです。



昔のビデオゲームのような雰囲気が出ます。
なかなか感動的だったのは、ソフトを選択して起動するまでの演出です。通常のHuCARDのゲームでは、スロットに差し込む様子がアニメーションで再現されます。CD-ROM2タイトルでは、CDのキュルキュルといった読み込み音や、システムメニューも表示されます。もちろん物理的なCDの読み込みはないので、ゲーム中はオリジナルよりも快適にプレイできるというところも嬉しいポイントですね。

画面上部差し込まれていく演出が表示されます。

懐かしいシステム画面も表示されます。
アーケード版の雰囲気が楽しめるnear Arcade版とキャラバン専用スペシャルバージョンも収録
リリースに合わせて公式で発表されたのが、「PCエンジン mini」専用裏技です。こちらは、アーケードからの移植タイトルである「グラディウス」と「ファンタジーゾーン」を、さらにアーケードの雰囲気で楽しめるようにグラフィックとサウンドを作り直したnear Arcade版が収録されています。
遊び方は簡単で、ゲームを起動するときに「SELECT」ボタンを押したまま「RUN」またはⅠボタンを押せばOKです。
また、1992年に行われた「全国キャラバン」と「ワールドカップ'92」の公認ゲームして作られた「SOLDIER BLADE」のキャラバン用スペシャルバージョンも収録されています。こちらも起動の仕方は上記2タイトルと同様になっています。
ちなみに、これらの3本に加えて「ときめきメモリアル」の裏技で、2年生の文化際のときに電脳部に行くことで「ツインビーりたーんず」も遊ぶことができるので、上記の3作品を含めて、実質的には58本以上の作品が楽しめるということになります。

同じゲームでもずいぶんと違った印象になります。
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者やドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年よりフリーで活動中。XRやPCなどのIT系やゲームをメインに、年間120本以上の取材をこなしています。