【レビュー】

他社の追随を許さない圧巻の超級ズーム機 Nikon COOLPIX P950

2020.03.15
トリセツ編集部/荻窪圭
COOLPIX P950トップ画像
24-2000mmという文字が燦然と輝くCOOLPIX P950
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実は野鳥を撮るのも好きな荻窪圭です。ガチな野鳥撮影って「鳥貴族」といわれるくらい、機材がすごいのですよ。

500mmの望遠レンズにハイエンドのデジタル一眼に500mmの重いレンズをのっけてもビクともしない頑丈な三脚。

ちなみにキヤノンのEF500mm F4Lは100万円しますから。重さもレンズだけで3kg。シグマの500mm F4でも希望小売価格で80万円。そういう人はフラッグシップクラスの一眼レフを使ってたりしますから、三脚や他のレンズも込みで200万円コースだったりするわけです。

まあそこまでお金をかけないなら選択肢は広がります。F値が多少暗くてもOKなズームレンズになると、シグマの150-600mm F5-6.3のContemporaryラインが希望小売価格15万円とぐっと安く買えます。重さは1.9kg。

でもそこまでのガチ撮影組じゃない人、そこまでの体力と資力を尽くさなくても気楽に楽しみたい人におすすめなのがCOOLPIX P950。普通のコンパクトデジカメなのですが全然コンパクトじゃないのがウリ。何しろ1kgありますから。下手なミラーレス一眼よりデカい。

でもレンズがすごい。ボディのほとんどはレンズが占めてそうな太くて大きなレンズは、35mm判換算で24-2000mmの84倍ズーム。2000mm相当ですから超望遠どころじゃないわけです。まあ、イメージセンサーは1/2.3型と普及型コンパクトと同じものなので画質的にはデジタル一眼には及ぶべくもないわけですが、レンズ一体型で実売価格10万円以下で83倍ズームの超絶望遠を楽しめるというだけで価値があります。

COOLPIX P950
思い切り伸びたレンズ。ボディの半分がレンズといって過言ではありません

では83倍ズームを堪能してみましょう。

基本はファインダーを覗いての撮影。上位機種(こっちは125倍ズーム!)やエントリーのミラーレス一眼と同等の0.39型で約236万ドットの有機ELパネルを搭載したEVFはなかなか見やすいですし、グリップもしっかりしているのでデジタル一眼のつもりでしっかり構えて撮ります。

COOLPIX P950
コンデジには見えない超本格派の流線型ボディがカッコいいCOOLPIX P950。
COOLPIX P950
グリップは深くて握りやすいのもポイント。

広角端は24mm相当。こんな感じです。サイクリングロードを撮っているようなもんですね。

COOLPIX P950
背面モニタ時はモニタをチルトさせられるほか、
Zシリーズと同様のタッチ操作が可能になります。
下河原緑道にて。中央奥に人が立ってるのがわかったりわからなかったり。
下河原緑道にて。中央奥に人が立ってるのがわかったり分からなかったり。zoom

これを普通の超望遠クラスである400mm相当にすると。

人が立っているのが見えました。
人が立ってるのが見えました。zoom

さらに2000mm相当の望遠端までいくと、ここまで寄れます。脅威ですな。

2000mmならあそこからここまで寄れるのです。モデル:長谷川実紗
2000mmならあそこからここまで寄れるのです。モデル:長谷川実紗zoom

レンズのF値は広角端でF2.8、望遠端でF6.5。イメージセンサーが小さいので感度を上げるとノイズは増えますから明るい昼間の撮影がおすすめ。

面白いのでこれを持って渋谷スクランブルスクエアの屋上へ上ってみました。そこから広角で見た東京タワーです。

屋上から広角で東京タワー方面を見る。ビルが霞んでいます。
屋上から広角で東京タワー方面を見る。ビルが霞んでいます。zoom

ちょっとずつ望遠にしてみましょう。

300mm相当
300mm相当zoom
2000mm相当
2000mm相当zoom

すごい!

距離にして4km近く離れている上に、大都会なので空気が揺らいでいてピシッとは撮れませんが、このサイズは驚異的。

今度は新宿方面を見てみましょう。

24mm相当
24mm相当zoom
300mm相当
300mm相当zoom
2000mm相当!
2000mm相当!zoom

原宿駅がここまでドアップに。しかも超望遠になると圧縮効果といって遠近感がなくなっていくのも楽しめます。


ニコン COOLPIX P950

ニコン COOLPIX P950
ニコン COOLPIX P950 参考価格:86,737円
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野鳥撮影に鳥モードを使用してみる
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荻窪圭
【デジカメライター 荻窪圭】

老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。
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