スマートジャケットの限界
ちなみにジャカードタグ自体にマイクやスピーカーがついているわけではないので、スマートジャケットを着て、スマホを持ち歩いているのが大前提。ワイヤレスイヤホンやヘッドホンを介して、Googleアシスタントとの会話や、電話の応答を行います。またスマホ側で、該当のアプリを起動しておく必要もあります。
前述の機能をすべて、1着のジャケットで操作できるなら、まさに未来のスマートジャケットと絶賛できるのですが、残念ながら3種類のジェスチャーに割り当てられタスクは一つずつ。
例えば、左袖口の内側にこすって音楽の再生と一時停止、外側にこすってGoogleアシスタントと話す、ダブルタップでカメラを起動、以上!なのです。
ワイヤレスイヤホンを常につけていない人は、スマホの着信がバイブ機能でわかっても、電話の通話をするためにはスマホを取り出さなければいけませんし、タスクの割り当てを切り替えるためにもスマホでの操作は欠かせません。
Levi's® Trucker Jacket with Jacquard™ by Googleのコンセプトは、スマホに目を奪われる状況をジャケットから変えていくというものですが、袖口だけで完結できるわけではありません。結局スマホを手放せない状況は変わらず、残念ながらスマートジャケットの限界を感じてしまいます。
実際、主人に、このスマートジャケットの使い心地を試してもらったのですが、「ほとんどスマートウォッチでできる機能だね。あとスマートウォッチをつけたままだと、ジャカードタグとぶつかる」とイマイチな反応。
あわせて日本でデニム素材のジャケットを着られる季節を考えると、案外使える時期も限られてしまうのかもしれません。
まとめ
スマートジャケットの限界をあげてしまいましたが、まったく使えないわけではありません。袖をサッと触って、音楽を聴いたり、その日のTODOリストを確認したりと、日常が便利になる場面も多々あります。
またGoogleが開発した導電性の繊維とジャカードタグの反応はよく、今後、ファッション系アイテムのウェアラブル端末化が、さらに進む未来を感じました。
Levi's® Trucker Jacket with Jacquard™ by Googleについて、さらに知りたい方はこちらの動画をご覧ください。あなたも現在進行形の技術を体感したくなることでしょう。
※本文内の価格情報は2020年1月14日時点でのリーバイス公式通販の価格です。
主婦目線でコスパのいい家電探しが大好きなアラサー。家電屋の近くを通りかかると店内に吸い込まれがち。好奇心旺盛で、新作はとりあえず触ってみたい人。