富士フイルムのエントリー向けミラーレス一眼X-A7がちょっと面白そうなので使ってみたのですよ。
富士フイルムのミラーレス一眼って、ハイエンド機やカメラ好き向けの……一言でいえば、趣味性が強くて、好きな人には刺さるけど万人向けとはいえないなって感じだったのです。
その中でさりげなく、万人向けエントリー機としてX-Aシリーズが展開されていたのですが、いかにも廉価モデルって感は否めなかったのですよ。
でも新しく出たX-A7はちょっと違うのです。見た目はX-A5とあまり変わらないのですが、単なる廉価なミラーレス一眼じゃなくて、今の時代の廉価でエントリーなミラーレス一眼はどうあるべきか、ってところにちょっと踏み込んだというか、スマートフォンやチェキ!を使っていた人がミラーレス一眼を使おうと思ったときに手にするべきカメラ、を目指したというか、そういうテイストが興味深かったのです。
タッチパネルがわかりやすいエントリー向けミラーレス
まずボディ。モニタが16:9のワイドで3.5インチとデカいのです。
しかも十字キーはなし(これは最近の富士フイルムのカメラの傾向です)。代わりにスティックがついています。
モニタの右にはスティックとボタン2つだけというシンプルさ。
その代わり、タッチパネル操作を充実させました。
画面右下にある「<」をタップするとタッチパネル用のメニューが表示されます。
ユニークなのが「フィルムシミュレーション」を比較しながらリアルタイムで設定できる機能。フィルムアイコンをタップすると現れます。
どのくらい違うのかをその場で確認できますし、境界をスライドさせられますから、一番撮りたいところがどう変化するかもリアルタイムでわかるわけです。
PROVIA(富士フイルムが出していたフィルムの名前です)とクラシッククローム。クラシッククロームの方がちょっと渋い発色なのがわかります。
PROVIAとVelvia(富士フイルムが出していた鮮やかな色が特徴のフィルムの名前です)。境界をずらすと違いがよりわかりやすくなります。
より鮮やかに撮りたいときはVelviaで、渋く撮りたいときはクラシッククロームで、と撮る前に判断できるのはよいことです。
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老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。