動画徹底レビュー
写真や動画の撮影にこだわるなら照明は欠かせない。被写体に対するライティングひとつで絵作りも大きく変わってくる。これまで私が使っていたLED照明はA4サイズほどの大きさがあり、バッテリーを装着すると重さもそれなりになってしまっていた。
そんな「照明を使いたいけど手軽さに欠ける」ジレンマに答える製品がイワタテックの「Genius」だ。本記事では「GL-01」と「GP-01」を2機種それぞれの特徴を見ていきながら、比較・検証してみた。
イワタテック Genius Light GL-01
「GL-01」はエントリー向けという位置付けだが、「GP-01」よりもコンパクトで軽く、スマホサイズの照明となっている。
117個の光源が並んでおり、サイズ感は手にコンパクトに収まるほどで非常に軽い。本体側面の電源ボタンを長押しするとモニターが表示され、再度電源ボタンを押すとライトが点灯する。
モニターにはそれぞれの調整項目が表示される。最大使用時間が光量によって変わり、残りの使用時間がわかるのは便利だ。本体上部の「Mボタン」で光量と色温度の調整メニューを切り替え、「+-ボタン」で調整する。
電源ボタンのすぐ下にはマイクロUSBのポートがあり、モバイルバッテリー等で給電しながらの使用も可能。最大光量だと使用時間が1時間と限られているため、撮影シーンによっては重宝しそうだ。また本体底面には1/4インチ三脚穴があるので雲台等にも載せられる。
本体の付属品であるディフューザーは、ベルト状のパーツとなっており、簡単に取り付けることができる。
ディフューザーをつけて点灯すると光源が見えなくなり、ソフトな光となる。
イワタテック Genius Light GL-01
※本文内の価格情報は2019年7月8日時点でのAmazon.co.jpの価格です。
イワタテック Genius Pro GP-01
型番にProとつくだけあって、高級感のあるケースが付属。バッテリー容量が大きくなっているため、手に持ってみるとずっしりと重みを感じる。
「GL-01」と比較するとサイズも一回り大きい。光源となるLEDビーズが144個と光量と消費電力が大きくなっており、色温度の幅も広くなっている。
ディスプレイの表示内容は「GL-01」と同様。どちらもややこしい表示や操作がなく、直感的に扱える安心設計となっている。
「GL-01」と異なりメニューの調整がボタンではなく、ダイヤルコマンドになっている。光量と色温度の調整でメニュー階層に入る必要がなく、ダイヤル操作なので調整がシームレスにおこなえる。
本体上部にはターボモードボタンがあり、使用時間が90秒と制限されているが24Wとなり一時的に光量が増す仕様だ。
給電性能に優れたUSB-Cのポートになっており、こちらもモバイルバッテリー等で給電しながら使用可能。
1/4インチ三脚穴は底面と側面の2箇所で、ライトを縦向きにも横向きにもセットできる。
「GP-01」のディフューザーは本体に格納されており、パカッとスライドさせることで出てくる仕組みだ。ディフューザーだけを別で持ち出したり、取り付ける手間もないのが便利。
ディフューザーをスライドさせることで、光源が一つのソフトな光となる。
イワタテック Genius Pro GP-01
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2機種のスペックを細かく比較すると下記の表になる。肝心の明るさを表すルクスは、対象を照らした照度を示している。照らす対象や距離でも変わってくるので、ルーメン値よりも純粋な性能比較にはならないが、差があることはわかる。明るさが大きく異なるのに対して使用時間に差がないのは、バッテリーの容量が違うからだろう。
以下はiPhone7 Plusと比較したサイズ感。「GL-01」はまさにスマホサイズでコンパクト。「GP-01」は一回り大きくなっていることがわかる。
2機種のスペック比較
数値だけでなく、実際に使用して比較検証してみよう。下の画像はどちらも最大光量、5500Kと6000Kだ。数字で比べてしまうと「GP-01」のほうが大きいが、実際に使用すると、どちらも十分な光量があり、直接顔にあてるととんでもなく眩しい。
最大光量の白色で製品撮影をしてみた。「GP-01」の方が照度はずいぶんと大きくなっているが、「GL-01」が暗いというわけではない。
ケルビン値を下げて暖色にしてみた。400Kの差だが「GP-01」のほうがだいぶ赤っぽく見える。
「GL-01」と「GP-01」どちらを買うべきか
実は前々から撮影環境をすっきりさせたいという目的で、カメラに直接載せられるコンパクトな照明を探していた。2機種ともカメラのホットシューマウントに載せられ、小型なので持ち運びは苦にならないだろう。
基本性能は「GP-01」のほうが勝るが、一般的な使用を想定すればそこまでこだわる数字ではないかなという印象だ。それよりも使い勝手に注目して選ぶとよいだろう。
イワタテック Genius Light GL-01
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トリセツ編集部 編集長。トリセツの広報としてプロモーション業務とメディア運営を手がける。また各方面でプロモーション、デザイン等の業務に携わっている。