2in1 PCのポイント
2in1PCとはなんでしょう?
もうずいぶん昔になりますが、ノートPCはどんどん薄く軽くなり、携帯性を重視したモバイルノートPCというジャンルが出てきました。同時に、スマートフォンが高性能化し、より大きな画面サイズのタブレットが登場しました。
ノートPCはどれだけ薄く軽くなっても、ディスプレイを見ながらキーボードとタッチパッド(あるいはマウス)という構造は同じです。逆にタブレットはタッチパネルを使って画面を見ながらダイレクトに操作できますが、キーボードがないため大量の文字入力は得意ではありません。
そこで、その2つを合体させたのが「2in1」です。パソコンベースのものを「2in1 PC」、タブレットベースのものを「2in1 タブレット」と呼びますがここではPCを取り上げましょう。
「2in1 PC」には2つの種類があります。ひとつは、ノートPCのディスプレイ部分を外すとタブレットになるセパレート型。ディスプレイ部分がパソコン本体で、それにキーボードがついていると思えばいいでしょう。机上ではパソコンとして、持ち歩くときはタブレットとして使えます。
もうひとつは、キーボード部を360度ひっくり返してディスプレイの裏側に畳むと、タブレットになる一体型。そのときキーボードはディスプレイの裏側に来ます。ディスプレイの可動域が非常に広い(ヒンジが2段になっている)ため、ディスプレイをフラットにしたり、三角状にして立てて使ったりと、自由な形状で使えます。ディスプレイはもちろんタッチパネル対応。
機構が複雑になる分、薄型軽量のモバイルノートPCに比べるとコストや重さで不利ではありますが、キーボード&タッチパッドの状態でも、タッチパネルでの操作ができ、必要に応じて切り替えられる点が特徴です。ここでは「2in1PC」の中からWindows搭載機をピックアップしてみました。
マイクロソフト Surface Pro FJR-00016
Windowsタブレットに着脱式キーボード。感圧式ペンと組み合わせれば業務からイラストまで用途は多彩
2in1の代表的モデルにしてMicrosoft純正のSurface。Windowsタブレットが本体で、そこにマグネットでキーボードが付く。無段階キックスタンドで自由な角度に固定できるのもよし。
※本文内の価格情報は2018年4月26日時点でのメーカー直販サイトの価格です。パナソニック Let's note XZ6 CF-XZ6TDDQP
レッツノート初のディスプレイ着脱式2in1誕生。軽くて頑丈で拡張性が高くバッテリの持ちもよし
一見普通のレッツノートだが、ディスプレイ部をはずしてタブレットPCにできる。それでいて76cm落下試験に合格、タブレット部は約550g、キーボード部に多彩な端子と実用性ばっちり。
※本文内の価格情報は2018年4月26日時点でのメーカー直販サイトの価格です。NEC LAVIE Hybrid ZERO HZ350/GA
13.3型なのに約769gの世界最軽量を実現。大画面タブレットとしても問題ない重さ
一体型2in1で超軽量ながら画面は大きくて狭額縁。キーボードを360度ひっくり返すと自動的にタブレットモードになるのもいい。バッテリーは約6.5時間もつ。
※本文内の価格情報は2018年4月26日時点でのメーカー直販サイトの価格です。Dell XPS 13 2-in-1 スタンダード 9365 18Q22HB
フレームレスディスプレイで13.3型の大画面を実現。薄くて高性能でタブレットにもなる2in1
高性能なXPSシリーズの2in1モデル。2in1ながら13.3型の大画面を持ち、キーボード部を360度ひっくり返すとタブレットとして使える。2in1でも性能に妥協したくない人に。
※本文内の価格情報は2018年4月26日時点でのメーカー直販サイトの価格です。Lenovo YOGA BOOK with Windows ZA150083JP
ディスプレイ+タッチパッドで、パッド部にキーボードが浮かび上がるハロキーボードが斬新な2in1
ディスプレイ部が360度回転してタブレットになる2in1PCだが、キーボード部はなんとフラット。キーの絵が浮かび上がるハロキーボードによるキー入力もタッチパッドとしてペン入力もできる。
※本文内の価格情報は2018年4月26日時点でのメーカー直販サイトの価格です。HP Spectre x2 12-c001TU スタンダードモデル
黒と金のラグジュアリーなデザインを持つタブレットPC+キーボードの2in1。専用のペンも付属する
ラグジュアリーでゴージャスなのはデザインだけではない。サウンドはB&Oで、ペンもついてきてCore i5搭載という高性能にもかかわらず価格は控えめ。コスパが高いおしゃれ2in1だ。
※本文内の価格情報は2018年4月26日時点でのメーカー直販サイトの価格です。東芝 dynabook V72 V72/F 2018年春モデル
薄さ軽さ堅牢性高性能に加え長時間駆動も実現した世界最強を目指す一体型2in1
薄くてディスプレイが360度回転する一体型ながら、バッテリーは16.5時間でCPUはCore i5を搭載。メモリも8GB搭載し、メインマシンとして使える高性能がポイント。
※本文内の価格情報は2018年4月26日時点でのメーカー直販サイトの価格です。まとめ
「一体型」か「セパレート型」かで使い勝手は大きく変わります。タブレットとしての利用がメインならセパレート型がおすすめですが、迷ったら一体型がいいでしょう。
いざというとき「キーボードを持ってくれば良かった」と後悔することもありませんし、ノートPCとしての使い勝手は一体型の方が上です。ディスプレイの角度を自在に設定できるのも(テント型にすれば動画の鑑賞もしやすいですし)よいところ。
スタイルを決めたら、性能重視/キーボード重視/携帯性重視/バッテリー重視など必要なポイントを見定めて選びましょう。
老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。