子どもが野菜嫌いで困っている親御さんに朗報です。東京ガスが、こだわり農家での収穫体験ができるサービス「VegeBaco(ベジバコ)」のテストトライを、11月からスタートするそうです。
今回、東京ガスさんより関係者向けの体験会にお誘いいただいたので、収穫体験や畑遊びを通じて、子どもが野菜嫌いを克服するきっかけになればと思い、さっそく我が子を連れてイベントに参加してきました。結果はというと・・・ぜひ最後までご覧ください。
東京ガスでは、料理教室をはじめ、食育に力を注いできたことをご存じでしょうか?ベジバコはキッチンの中だけの食育に留まらず、食材の生産元にまで範囲を広げたひと味違う食育体験を提案します。
ベジバコと観光農園の収穫体験、なにが違う?!
一般的な観光農園での収穫体験といえば、30分で苺の食べ放題といったものがあります。しかし、そこでは苺の採り方の説明がある程度で、食べたらおしまい。苺の品種や栽培について、詳しく教わることはありません。
一方、ベジバコは、観光農園ではない一般の農家の畑にお邪魔します。ご協力いただくのは、無農薬・低農薬の農家や、日本の一次産業を盛り上げようと頑張っている若手農家など。通常は入ることができないこだわり農家での収穫体験を、有機野菜の宅配サービス・ベジリンクの協力で実現しました。
野菜がどのように植えられていて、それをどのように収穫するのか、はじめて見るお子さんも多いことでしょう。野菜を収穫しながら、品種や味の特徴、栽培方法などを農家さんから聞くことで、その野菜への理解がぐっと深まります。また、採れたての野菜の試食や、その野菜を使った料理教室イベントも開催されるそうです。こうした経験をすれば、これまでよりもずっと美味しく野菜を味わえるはずです。さらに、農家によっては遊べる畑を準備してくれるので、裸足で駆け回るなど存分に土と触れ合うことができます。
収穫イベントに参加するには、ベジバコサイトへアクセス!
興味がわいてきた方は、さっそくベジバコのサイトへアクセスしてみましょう。
VegeBaco(ベジバコ)
現在、参加者募集を予定している(※1)収穫イベントは、こちら。
12月9日(日)永島農園/神奈川県横須賀市(現地集合解散)
12月16日(日)あいよ農場/千葉県東金市(新宿発着)
上記のほかに、お料理教室コラボイベントは、2019年2月頃を予定しています。
ベジバコの収穫イベントは、新宿や横浜などの主要駅を出発し、バスで千葉県や神奈川県の農園に向かいます。公共交通機関から近い農園の場合は、自家用車や電車などで直接農園に向かう場合もあるそうです。小さなお子さんがいるご家庭は、バスや車で連れて行けるのはありがたいですよね。
実際、筆者が参加したイベントには未就園児のお子さんが多く、赤ちゃんもいました。親御さんだけでなく祖父母の姿もあり、幅広い世代が収穫体験を楽しみに訪れていたようです。
我が家は、クセのある野菜が苦手な娘(5歳)と、野菜よりも断然肉派の息子(3歳)、インドア派の旦那と筆者の4名で参加しました。
農園によって収穫する野菜やイベントの内容は異なりますが、参考までに筆者が参加したイベントの(※2)タイムスケジュールをご紹介しましょう。
9時15分:東京出発
10時45分:千葉県山武市「かつのりな農園」到着
11時〜 :収穫体験
13時〜 :昼食(採れたて野菜試食含む)
14時〜 :畑で遊ぶ
15時30分:農園出発
17時00分:東京到着
どのような一日を過ごしたのか、写真を交えてレポートします!
※1:ベジバコイベントは定員制です。申込みが終わっている場合もあります。
※2:ベジバコイベントのタイムスケジュールは、イベントによって異なります。
先祖代々200年以上受け継がれる田畑で、無農薬野菜と特別栽培米を育てる「かつのりな農園」
今回お世話になったのは、(※3)千葉県山武市の専業農家「かつのりな農園」です。先祖代々200年以上受け継がれる田畑で、年間50種以上の無農薬・無化学肥料栽培の野菜と特別栽培米コシヒカリを作っています。
農園に到着して一息ついた後、「かつのりな農園」の鈴木カツノリさんが畑へと案内してくれました。
農道のわきから緑豊かな畑どこまでも広がっていて、なんともいえない開放感がありました。子供達は、はじめて見る広い畑に大興奮で駆け回っていました。
※3:ベジバコイベントの農家さんは、イベントによって異なります。
新鮮なピーマンを生でガブリッ!ピーマン豆知識も教わりました
最初に案内してもらったのは、(※4)ピーマンのビニールハウスです。
「えーピーマン・・・苦いから嫌い〜!」
嫌いなピーマンを収穫すると聞いて、娘のテンションは急降下。けれど、鈴木さんが「見てごらん。ピーマンは、緑色から熟して赤色に変わるんだよ」と話しはじめると、すっかりその気に。息子は、葉の間から大きなピーマンを見つけるたびに大喜び。まるで宝探しです。ピーマンをもぎとるたびに、誇らしそうな笑顔で見せてくれました。
「ピーマンのへたには、五角形と六角形があります。見比べてみてください。ちなみに、六角形の方が、甘みが強いと言われています。生でかじって、味を比べてみてください」
鈴木さんの言葉に、参加者はみんな半信半疑。生ピーマンをかじるなんて、子どもはもちろん、筆者も初体験です。恐る恐るかじってみると、瑞々しくて、苦みもほとんど感じません。六角形のへたの方は、若干甘みを感じて新発見でした。参加者の中には、なんと3個もの生ピーマンを食べた2歳児がいました。お母さんは「こんなに生ピーマンが好きなんて!」と苦笑い。
※4:ベジバコイベントの開催時期や農家さんによって、収穫する野菜は異なります。
親子で泥だらけになって収穫した里芋、その大きさにビックリ!
続いて訪れたのは、(※4)里芋畑です。夏の間は、茎が大人の背丈ほどにもなるという里芋。この日は、収穫しやすいように、あらかじめ茎と葉が切られていました。
「里芋は、親芋から子芋ができ、孫芋ができます。そこで子孫繁栄の縁起物として、お正月に里芋を食べるのです。それでは掘ってみましょう!一家族一株、頑張れる人は二株でもいいですよ」
鈴木さんの言葉に、図々しい筆者は、それなら二株でも三株でも収穫してやろう!と意気込んでいましたが、想像以上に大変な作業だということがすぐに分かりました。里芋を傷つけないように、株のまわりの土を掘って茎を引っ張るのですが、ちっとも抜けません。まるで童話「おおきなかぶ」のように、親子で泥だらけになって引っ張りました。掘っては引っ張りを繰り返し、ぐっぐっぐぐぐ〜と力を入れて、ようやく大きな土の塊が出てきました。
「これが子芋で、こっちの小さいのが孫芋だね!茎からネバネバした汁が出てきているよ〜!里芋もネバネバするもんね」
娘は、ちゃんと鈴木さんの話を覚えています。教科書で見ただけではすぐに忘れてしまうようなことでも、こうした経験とセットにすれば、しっかり記憶に残っていくことでしょう。
※4:ベジバコイベントの開催時期や農家さんによって、収穫する野菜は異なります。
まさかの争奪戦!大人気の炭火焼きピーマン!
気づけば、あっという間に2時間が経っていました。畑から鈴木さんのご自宅の広いお庭に移動して、(※5)採れたて野菜もいただける昼食タイムです。さきほど収穫したピーマンと里芋はお土産として持ち帰り、事前に準備されていたピーマンやカボチャ、里芋を炭火で焼いていきます。なんとこの炭も、鈴木さんのお父様が作られたという自家製炭。いわゆる備長炭で火の保ちがよく、遠赤効果でじっくりと焼けるのだそうです。
「ピーマンが焼けましたよ〜!」
その声で、大皿に盛られたピーマンに、わっと集まる参加者。みるみるうちに大皿が空になっていきます。子どもが苦手な野菜No.1のピーマンが、まさか争奪戦になるとは!
ピーマンが苦手な娘は、「えー・・・焼いただけ・・・?」と不満そう。けれど、周囲が美味しいと食べている様子を見て、一口食べてみると言いはじめました。焼いてもなお緑が濃いピーマンに、塩をパラパラッとふって・・・
「全然苦くないよ!美味しい〜!!」
顔をほころばせて笑う娘につられて、肉食の息子もピーマンをモリモリ食べはじめました。普段は、野菜炒めを作っても肉ばかり食べて野菜を残すのにびっくりです。
※5:ベジバコイベントの試食内容は、イベントによって異なります。
艶々光る「ホタル米」の新米は、ふっくらモチモチ♡
(※5)さらに、炊飯器がドーンと出てきました。今年収穫したばかりの新米です。鈴木さんの育てているコシヒカリは、化学肥料を使わず、有機肥料と地下水で栽培された特別栽培米です。ホタルがいる田んぼで作られているので、別名「ホタル米」と言われるそうです。たしかに、炊きたてのごはんは艶々ピカピカ光っています。
ふっくらモチモチの新米を頬張ると、思わず「ほわぁ!美味しい〜!」と声が出てしまいました。息子もちょうだいちょうだい!と大騒ぎです。炊きたての新米は参加者からも大人気で、5合炊きの炊飯器2個がアッという間に空になりました。
※5:ベジバコイベントの試食内容は、イベントによって異なります。
真っ白な里芋はねっちりと甘く、土の香りがする
(※5)アルミホイルで包んで、炭火の中にうずめていた里芋も焼き上がりました。鈴木さんが茶色の皮をむきはじめると、子ども達が集まってきます。さきほど自分たちが土の中から掘り出した泥んこの里芋がどんな風に焼けたのだろうと、興味津々に見守っています。ほこほこの湯気とともに真っ白な里芋が現れると、「食べたい!食べたい!」と歓声が上がりました。
子ども達がパクパクと里芋を食べる様子をみて、親御さんは「うちの子、はじめて里芋食べた!」「こんなに野菜を食べてくれるなんて嬉しい」とニコニコとしていました。
※5:ベジバコイベントの試食内容は、イベントによって異なります。
ふかふかの土を裸足で踏む気持ちよさ!楽しい畑遊びに癒やされる
(※6)食事の後は畑で遊ぶ時間です。準備されていた畑はトラクターで耕してあり、焦げ茶色の土がなんとも柔らかそう。
「皆さん、靴を脱いで畑に入ってみてください。裸足で駆けっこをしたり土に触れてみたり、自由に過ごしてくださいね」
きゃーっと歓声をあげて、子ども達はあっという間に裸足になりました。裸足で駆けっこする子、土の中から虫が這い出てくる様子を眺めている子、ごろごろと土の上を転がり回る子。普段なら、泥んこになったらママに小言を言われるかも?と顔色を伺う子ども達も、今日ばかりは思いっきり土とたわむれています。
さらに、鈴木さんが畑を耕すトラクターを動かし、子ども達を順番に乗せてくれました。子ども達の目がキラキラと輝きます。
さぁ大人も、子ども達に負けていられません。長靴と靴下を脱ぎ捨てて、畑に入りましょう!畑に一歩踏み出すと、ずむりずむりと足が沈んでいきます。まるで新雪の上を歩いているよう。土に足跡をつけていると、ふと「裸足で土を踏むなんて、何年ぶりだろう」と感慨深くなりました。子どものために参加したイベントでしたが、畑の土に触れ、風を感じ、非日常体験に癒やされていたのは、大人の方でした。他の参加者の親御さんも、子どもと一緒に、畑を走り回り、「こんな時間の過ごし方も贅沢だね!」と息を切らして、話していた言葉が忘れられません。
※6:ベジバコイベントの畑遊び内容は、イベントによって異なります。
ファミリー層はもちろん、友達同士やカップル、シニアまで満喫できる非日常体験
そうです。ベジバコの収穫体験イベントは、ファミリー層だけでなく、土に縁のない忙しい毎日を過ごす大人にとっても特別な体験になるのです。
農業に興味がある人や将来自分の畑を持ちたいと思っている人であれば、収穫体験はもちろん、農家の方から畑作りのアドバイスをもらえるチャンス。
今後、年明けには、収穫体験と料理教室を組み合わせたイベントも開催予定なので、お料理好きな方は、とりたて野菜の美味しさをぜひ味わって欲しいです。
また今回のイベントに参加されたシニアの方は、虫の知識が豊富で、子ども達から「おじいちゃんすごいね!」と褒められ、嬉しそうな様子でした。お孫さんにおもちゃを買ってあげるよりも、こうした体験をプレゼントして、一緒の時間を過ごすのも良さそうです。
まとめ
ベジバコの収穫体験イベントを完全レポートしましたが、いかがでしたか。
筆者の子ども達は、お土産に貰ったピーマンと里芋も美味しく完食し、「トラクターに乗ったのが楽しかった」「また畑で色んな野菜をとってみたい!」と繰り返しています。筆者の周りにはお子さんが野菜嫌いで手を焼いているママ友がいるので、すぐにでもおすすめしたい気持ちで一杯です。
さきほどもご紹介しましたが、イベント情報や農家さんの情報はベジバコのサイトから御覧いただけます。
VegeBaco(ベジバコ)
皆さんも、景色に癒やされ、とれたて野菜を味わい、土を踏みしめ・・・五感を総動員して、ベジバコの収穫体験を満喫してくださいね。
[提供:東京ガス]