あっという間に、デジタル一眼の主役が一眼レフからミラーレス一眼にチェンジしたのが2018年。
フォトジェニックな季節である秋冬を迎えて、デジタル一眼を買いたい、今買うならミラーレス一眼だよね、でもミラーレス一眼はよくわからない、という人もいるかと思います。一眼レフと大きく違うのは、明るさや色を確認しながら撮れること(光学ファインダーの一眼レフでは無理ですよね)と、一眼レフに比べてボディを薄く作れること、そしてデジタルならではの機能を多く盛り込めること。
今回は一眼レフのように、ファインダーを覗いても背面モニタを使っても撮れるファインダー(EVF)搭載ミラーレス一眼の中から、長く使えそうなものを選んでみました。この記事を参考にして、ミラーレス一眼をはじめてみませんか?
SONY α7 III ILCE-7M3
フルサイズミラーレスの定番カメラ。優秀な瞳AFでどんなシチュエーションでもびしっとピントを合わせる
とにかくソニーらしいデジタルなアプローチ満載でデジタル一眼の常識を変えたシリーズです。ボディ内手ブレ補正やデュアルスロット、AF用スティックを搭載、チルト式モニタはタッチパネル対応とミラーレスらしい機能はすべて網羅しています。その上で、どのフルサイズミラーレス一眼よりコンパクトなのはさすがソニー。対応レンズも揃ってきており、他のフルサイズミラーレス一眼より一歩先を行くモデルといえます。
※本文内の価格情報は2018年10月8日時点でのAmazon.co.jpの価格です。ニコン Zシリーズ Z7
高画質とカメラらしい使い勝手を追求した、老舗ニコンらしいベーシックな設計が魅力
マウント径が大きくフランジバックが短い、つまり高画質なレンズを設計しやすいZマウントを開発したニコン。その第一弾が4500万画素の高画質機Z 7となります。ミラーレスならではの機能はボディ内手ブレ補正くらいですが、グリップのしやすさやファインダーの見やすさ、同社の一眼レフに近い操作性など、カメラとしての基本を追求しています。レンズラインナップはまだ少ないですが、マウントアダプターを使ってニコン一眼レフ用のレンズを装着することもできます。
※本文内の価格情報は2018年10月8日時点でのAmazon.co.jpの価格です。CANON EOS R
新インタフェースで次世代をめざすEOS R。豊富なマウントアダプターも○
EOSと同じマウント径を採用しつつ、操作系は一新。タッチ式のツールバーやレンズ側のコントローラを導入し、ミラーレスらしさを追求したのがEOS R。価格が抑えめな点も魅力的です。唯一、ボディ内手ブレ補正がないのは残念なところです。レンズの本数は少ないですが、マウントアダプターの種類が豊富。EOS用レンズを持っている人にはとても魅力的でしょう。ただし、APS-CサイズのEOS Mとはレンズの互換性がまったくないので注意。
※本文内の価格情報は2018年10月8日時点でのAmazon.co.jpの価格です。富士フイルム Xシリーズ FUJIFILM X-T3
今度は超高速連写と高速AFを手に入れた!ダイヤルを回す感触が楽しいXシリーズがさらに進化。
Xシリーズは、豊富なダイヤルとレバーで操作する伝統的なカメラ操作を、デジタルの世界に持ち込んで人気を博しました。その豊かな色調も相まってじっくり撮るカメラと思われてましたが、前モデルX-T2で高速AFや高速連写を実現。さらにX-T3では、電子シャッターを使った秒30コマの超高速連写でより進化しました。じっくり風景やスナップを撮るのも、思いきってスポーツを撮るのもOK。カメラ操作が好きな人にはたまらない万能型APS-Cミラーレス一眼です。一眼レフ感覚で撮れるのもよいところ。ボディ内手ブレ補正がないのとバッテリーの持ちが今ひとつなのは残念な点です。
※本文内の価格情報は2018年10月8日時点でのAmazon.co.jpの価格です。オリンパス OM-D E-M1 Mark II
超強力な手ブレ補正と頑丈さで、プロにも利用者が多いマイクロフォーサーズの本格派
センサーサイズではAPS-Cやフルサイズに劣りますが、それを補ってあまりある強力なボディ内手ブレ補正機構(手ブレ補正内蔵レンズと合わせると、史上最強でしょう)や、多少の雨風はものともしない耐久性が魅力のカメラ。高速AFや高速連写、高速シャッターといった基本性能に加え、ライブコンポジットなど独特の機能も充実してますし、高品質なレンズも揃ってます。
※本文内の価格情報は2018年10月8日時点でのAmazon.co.jpの価格です。CANON EOS Kiss M
初心者に大人気のEOS Kissがミラーレス化でよりかわいくコンパクトに
エントリー向け一眼レフの代名詞だったEOS Kissのミラーレス版がKiss M。ボディもレンズも小さく軽く、EVFを覗いても背面モニタでも撮れる気楽さや、APS-Cサイズの高画質で人気です。レンズラインナップは少なめですが、初心者向けモデルとしては十分です。ただ、同社のフルサイズミラーレスEOS Rとのレンズの互換性がないため、これでカメラにはまったあとのステップアップ先は悩むかも。
※本文内の価格情報は2018年10月8日時点でのAmazon.co.jpの価格です。オリンパス OM-D E-M10 Mark III
本格的にカメラをはじめたい人の一眼レフスタイルミラーレス。手ブレ補正も強力で○
コンパクトで低価格ながら高機能で、オリンパスなのでもちろんボディ内手ブレ補正は強力。マニュアル操作もしやすく、ファインダーでもチルト式モニタでも撮れる柔軟性もあります。交換レンズもコンパクトなのでレンズ交換して楽しむのも容易。将来のステップアップを考えたカメラ入門機として最適です。
※本文内の価格情報は2018年10月8日時点でのAmazon.co.jpの価格です。パナソニック LUMIX GX7 Mark III DC-GX7MK3
チルト式ファインダーを搭載した箱形ミラーレス。上面がフラットでバッグにしまいやすく旅の友におすすめ
4K動画を応用した4Kフォト機能や細かいセッティングもとっさの設定変更もしやすい操作系はパナソニックならではのよさです。ストリートフォト一眼と銘打たれているように、日常の光景を気軽に撮るのに適したミラーレス一眼です。趣味でよくカメラを持ち歩く人におすすめ。
※本文内の価格情報は2018年10月8日時点でのAmazon.co.jpの価格です。まとめ
ミラーレス一眼は一眼レフ以上にバリエーションが豊富。センサーサイズも3種類ありますし(大きな方が高画質ですが、その分価格もあがりレンズも大きく重くなります)、コンパクトカメラのようなファインダーを持たないものから、一眼レフスタイルのものまであります。手ブレ補正ひとつとっても、ボディ内持っていたりレンズ側に頼っていたり。さらにフルサイズセンサーを搭載したハイエンドのミラーレス一眼が出てきたことで、選択肢はますます広がっています。
10万円以下のエントリー向けモデルから、40万円以上の高画質モデルまで価格も幅広く揃うデジタル一眼。撮りたいものや予算と相談しつつ、自分に合ったものを選びましょう。
老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。