手間をかけることで「供養」になる
さて、上手に売れば利益が厚くなるとは言え、メルカリでなるべく高く売るには「手間」をかけねばなりません。面倒な作業ですが、売るためにモノと向き合うプロセスはある種の「供養」になります。
例えば衣類を売るときに発生するプロセスは次の通りです。
まずきれいに洗濯。乾いたらアイロンをかけ、シワを取り、形を整えます。見た目が整ったら、次は写真撮影。光がきれいなタイミングで、アングルを変え寄ったり引いたりしてモノの特徴がよくわかるように複数カット撮影します。
他にも売価を決める、サイズ計測する、セールス文を書く、発送方法のリサーチ、買い手とのコミュニケーション、梱包、など作業はたくさんあります。
面倒と言えば面倒なのですが、こうして手間をかけて送り出し受け取ってもらうプロセスを経ることで、最後まで投げ出さずにモノに対する責任を果たしたと満たされた気持ちになれます。
誰かの評価が自分とモノの関係性を変える
メルカリ出品の過程で、世間のニーズを知り、モノに対して持っていた自分だけの思い込みのような評価が変わることがあります。
「人気のブランドだから」
「高く評価されているから」
と思い込みずっと大事に持っていたモノ。
でも高値を期待して出品してみると全く反応がない。いいね!もつかなければ、閲覧数も伸びない。実は人気はなかったし、評価も高くなかったということです。好きだからではなく、他人の評価を期待して持っていたのに、実はその評価も幻想だったとは…。もはや所有する理由はありません。自然な形で執着が消えるので、苦しまずに手放せるようになります。
売る苦しさを経験すると買い物に慎重になる
ここまでメルカリのメリットを語ってきましたが、正直に言って売る苦労はゼロではありません。でもそれも断捨離のリバウンド防止に役立つのです。というのは、手放す苦しみを経験すると、新しく何かを買うときに慎重になるからです。あの苦労は繰り返したくないので、安易に買わなくなりました。
「いつ使うのか?」
「何と組み合わせるのか?」
「使い切れるか?」
このように買う前に厳しく吟味し、合格したものだけを買うようになりました。
売れても売れなくてもメルカリは心を軽くする
メルカリを片付けのサポートに使うと精神的に楽になり、お金も入りムダな買い物が減るという経験をお伝えしました。
「かつて買い物好きでよく考えずにモノを買っていた」、「会社帰りに買い物で気を紛らわせていた」といった経験を持つ方が断捨離するならメルカリは本当におすすめです。
メルカリを使ってモノが売れると、その分自テリトリー内の空間が増えて気持ちが軽く楽になれます。また売れなかったとしても、モノと自分を縛りつける思い込みが解けるきっかけが作れます。
スピーディな片付けをしたい方にはまどろっこしいかもしれませんが、モノを尊重しながら断捨離を進めたい私にとってメルカリはとても強力なサポーターです。
カメラ女子系ライター。愛用のカメラはCANON EOS 5D Mark IV。ミニマリストをお手本に道具や電子機器は徹底的に気に入ったものしか買わないと決めている。写真を撮りに行きたい国はアイスランド、インド、キューバ、台湾。