※本文内の価格情報は2019年12月16日時点でのAmazon.co.jpのボディ価格です。
超速のミラーレスα6600
速さが命、という人には超速カメラ、ソニーのα6600を。
AFはAPS-Cサイズセンサーでは最速の0.02秒(公称)。しかも、AF-Cモードにすればメインの被写体(人や動物の瞳、タッチで指定した被写体など)をずっと追い続けてくれます。最新のリアルタイムトラッキングAFは、従来のロックオンAFや他社の同等のAFよりも正確で高い確率で追ってくれます。
そして連写はAF/AE追従で最高約11コマ/秒。電子シャッターを使ったサイレント連写は最高約8コマ/秒です。連写速度だけならもっと速いものもありますが、AF/AE追従による実用性の高さがポイントです。
ボディはコンパクトでバッテリーの持ちもよいのですが、望遠レンズを付けてガチで撮るときはボディが小さくてちょっと心許ないかも。
イメージセンサー | APS-Cサイズ/約2420万画素 | マウント | Eマウント |
---|---|---|---|
手ブレ補正 | ボディ内/5軸/あるいはレンズ内補正。 | ファインダー | EVF/約236万ドット |
液晶モニタ | チルト式/約92万ドット/タッチパネル搭載。 | 質量 | 約503g(バッテリー、SDメモリーカード含む) |
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進撃のミラーレス SIGMA fp
2019年に登場した道楽系カメラで忘れてはならないのがシグマのfpです。フルサイズセンサーを搭載し、パナソニックやライカと同じLマウントを搭載した超小型ミラーレス機は、四角くてほどよくゴツいミニマムな感じがなかなかカッコよく、一度触ると欲しくなって危険なレベルです。
このカメラが他と違うのは、メカシャッターを搭載していないこと。このクラスで電子シャッターのみという未来志向のミニマムさがポイントです。
ボディはミニマムでフラットで超小型なのですが、その分左右と下に三脚穴があり、それを使ってシステムアップできます。主にデジタルシネマ撮影用なのですが(それを念頭に置いたミニマムさなのです)、グリップだけ付けてスナップ撮影をすることも、がっちり固めて大きなレンズで本格的に撮ることもできます。
趣味道楽系のカメラでは筆頭なのですが、他とはちょっと違う未来に向かって進んでいくカメラということで進撃のミラーレスにしてみました。進撃の巨人と言うよりは、巨人と戦う兵士の立体機動装置をって感じかも。
イメージセンサー | 35mmフルサイズ/約2460万画素 | マウント | Lマウント |
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手ブレ補正 | なし | ファインダー | なし |
液晶モニタ | 固定式/約210万ドット/タッチパネル搭載。 | 質量 | 約422g(バッテリー、SDメモリーカード含む) |
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安心のミラーレスEOS M6 Mark II
キヤノンのEOS M6 Mark IIは特に特徴のない、強いていえばEVFを外付けにした分コンパクトなミラーレス一眼ですが、使って見ると実に安定しているのです。タッチパネルを使った操作系はデジカメ界ではおそらく一番使いやすいでしょう。レスポンスもよくほとんどの機能をタッチ操作で賄えます。なのでボディがコンパクトでダイヤル類は必要最小限でも操作系が落ちません。
AFも写りも、業界トップ、というほど特筆すべきものはありませんが、その代わり安定度は抜群。実にベーシックで安心して使え、写りも安定していてカメラ任せでだいたいうまく行きます。
欠点が少ない、安心のミラーレスです。さすがキヤノン。しいていえば、フルサイズへのステップアップが用意されていない(フルサイズのRFマウントとの互換性はない)ことでしょうか。
イメージセンサー | APS-Cサイズ/約3250万画素 | マウント | EF-M マウント |
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手ブレ補正 | なし/手ブレ補正搭載レンズで対応 | ファインダー | なし/外付けで対応 |
液晶モニタ | チルト式/約104万ドット/タッチパネル搭載 | 質量 | 約408g(バッテリー、SDメモリーカード含む) |
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光学のミラーレス Nikon Z50
光学のミラーレス、なんてなんかとってつけたようですが、とってつけました。よいカメラなのですが、うまいこと漢字2文字で表現できず。
Z50はニコンのAPS-Cサイズセンサー搭載ミラーレス一眼です。エントリー向けに小型軽量低価格化が図られており、機動力が高くてよいのですが、残念ながらZ 6/7に搭載されたボディ内手ブレ補正はありません。それがとても残念。
でもすごく魅力的なのが次の3点です。
まずはファインダー。上位機には及びませんが、ファインダーの光学系がしっかりしており、大きくて見やすいのです。ファインダーを覗いて撮りたくなるEVFです。
二つ目は画質。ニコンのZマウントはフルサイズミラーレス一眼用マウントで一番大きな径を持っています。その中に小さなAPS-Cセンサーを入れたわけですから光学的な余裕がありまくるわけです。
同時に登場した2本のズームレンズはスペックこそ高くありませんが、沈胴式でコンパクトで軽くて安いわりによく写るのです。
しかも、フルサイズ用のZマウントレンズをZ50につけると、びっくりするほどよく写るのです。ディテールはキリッとし、背景はほわっときれいにぼけます。
三つ目は上位機とデザインコンセプトが同じなこと。Z 50/Z 6/Z 7と並べるといい感じの兄弟です。一眼レフの時代はどこもそうでした。
ミラーレス一眼になるとAPS-Cサイズ機とフルサイズ機が分断されちゃったのです。ソニーのα7シリーズとα6000シリーズはマウントの互換性はありますが、デザインや操作感が違います。キヤノンのEOS RシリーズとEOS Mシリーズはマウントの互換性すらありません。ニコンのZシリーズはAPS-Cサイズでもフルサイズでも同じラインナップという感じにしてきました。これはよいことかと思います。
イメージセンサー | APS-Cサイズ/約2088万画素 | マウント | Zマウント |
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手ブレ補正 | なし/手ブレ補正搭載レンズで対応 | ファインダー | EVF/約236万ドット |
液晶モニタ | チルト式/約104万ドット/タッチパネル搭載 | 質量 | 約450g(バッテリー、SDメモリーカード含む) |
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両刀の一眼レフ EOS 90D
最後はミドルクラス一眼レフの完成形ともいわれるキヤノンのEOS 90D。90Dがすごいのは3250万画素とかそういうスペック以上に、いい感じで両刀遣いなこと。
光学ファインダーを覗いて撮るときは本格派一眼レフ。EOSらしい操作系で、3000万画素ならではの高画質な写真を撮れます。
ライブビューモードにして背面モニタで撮ると、本格派ミラーレス一眼。ミラーレス一眼にしては分厚くてゴツいですがライブビュー撮影時の撮影感覚はミラーレス一眼そのもの。デュアルピクセルCMOSセンサーのおかげでライブビュー時のAFも高速ですし、タッチ操作も快適。連写も、ファインダー撮影時は最高で約10コマ/秒、ライブビュー撮影時は最高で約11コマ/秒とどちらでも高速です。
光学ファインダーを使えば一眼レフとして、背面モニタでライブビューで撮ればミラーレス一眼として、(ミラーレス一眼としてはデカいけれども)両者の良さを両方味わえる両刀使い一眼レフなのです。
イメージセンサー | APS-Cサイズ/約3250万画素 | マウント | EF-Sマウント |
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手ブレ補正 | なし/手ブレ補正搭載レンズで対応 | ファインダー | 光学式/0.95倍 |
液晶モニタ | バリアングル式/約104万ドット/タッチパネル搭載 | 質量 | 約701g(バッテリー、SDメモリーカード含む) |
まとめ
と、たくさん出た中から9機種を選んでみました。どれも実際に使ってみての感想です。
パナソニックのS1やG99とか、ソニーのα9 IIとか、泣く泣く入れなかったカメラもありますが、その辺はご容赦いただきたく思います。
では、よい買い物を!
老舗のデジタル系フリーライター兼カメラマン。パソコン雑誌のライターだったが、今はカメラやスマホが中心、ときどき猫写真家になる。「iPhoneカメラ講座」「這いつくばって猫に近づけ」など連載中。近著は「東京古道探訪」。歴史散歩ガイドもやってます。