サブスクのプランを選択
続いて、利用するプランの選択を行っていきます。
この『AutoMemo S』は、本体だけ購入すればただでサービスを利用できるというわけではなく、基本的に文字起こし部分に関してはサブスクで課金される仕組みです。それぞれの利用状況に応じて月額プランや年間プラン、追加の100時間チャージなども選べるようになっているので、事前にチェックしておくといいでしょう。ちなみに、無料で利用できるお試しプランとして、1時間/月も用意されています。


プランを選んだらQRコードが表示されます。そちらをスマートフォンで読み取って残りの設定をおこなっていきましょう。

メールやクラウドサーバとデータを共有
本体だけでもある程度完結して利用できますが、文字起こしされたデータを取り出せた方がより便利に活用することができます。そこでやっておきたいのが共有の設定です。本機では「メール送信」または「クラウド保存」が選べるようになっていますが、今回は「クラウド保存」を設定してみました。
ホーム画面の「共有」の中にある「クラウド保存」を選ぶことで、アップロードの設定が行えます。

クラウド連携では、「Dropbox」や「Google Drive」、「OneDrive」といった、一般的なクラウドサーバが選べるようになっています。こちらでお好みのモノを選んで、アカウントの連携を行っていきましょう。


若干癖はあるもののある程度使えそうな印象!?
『たまたまこの原稿を書く期間は、外に出かけるような仕事がほとんどなく、文字起こしが必要な作業もありませんでした。とりあえず、簡易的に話したものが、どんな感じで認識されてクラウドサーバに保存されるのか確かめてみることに。
使い方は至ってシンプルで、本体の電源を入れた後で下側の録音ボタンを押すと録音がスタートします。あとは、再度録音ボタンを押すと録音を終了することができます。W-Fiで繋がっている環境ならば、AIによる文字起こしが完了後、ピロンという音共に結果が本体にも表示されます。



今回はGoogle Driveと連携してみたのですが、実際に文字起こしが終わった後は、日付のフォルダに文字起こしされたテキストデータとMP3の音声データが保存されます。

テストでは自分で適当に話した内容を文字起こししてみました。ひとつだけ試してみたかったのが、この『AutoMemo S』の文字起こしの精度です。実際に議事録やインタビューなどを文字起こししたことがある人なら経験があると思いますが、結構な頻度で「あの~」や「えーっと」と合間に話す人が結構いることがわかります。本機に採用されているAI音声認識エンジンで、はそうした余計な部分を自動でカットしてくれるのです。
実査にわざと「えーっと」といった感じで合間に話してみたところ、見事にそれらはカットされていることがわかりました。

また、ためしに自分のYouTubeで公開されているトーク動画の文字起こしをしていましたが、元々動画そのものを余計な部分を編集で詰める「ジェットカット編集」をしていたということもあり、文字に段落が付けられずにテキスト化されていました。
どうやら文章の段落を付けるには、ある程度「間」が必要になるようです。
もうひとつ、文字起こしと音声データが連係していることのメリットとして、本体側で再生すると音声を聞きながら文字起こしした文章を読むことができるようになります。これでどれぐらいあっているのかチェックするといったこともできるようになっています。

この文字起こしに掛かる時間ですが、実際に録音したデータの1/3ほどの時間が掛かるとアナウンスされています。ためしに2時間ほどのデータを文字起こししてみましたが、夜中の2時にアップロードして完了したのが3時過ぎとなっていました。概ね公式の発表通りのマージンを見ておけば良い感じだと思います。
今後実践で使用していくいにつれて、良い面と悪い面も見えてくると思いますが、現時点では価格の割にはなかなか優秀な印象です。こうした技術はまだまだ黎明期にあり、今後も進化を続けていく分野でもあります。ライター業ではなくても、会議の議事録など時間が掛かってしまうような書類の作成にも役立ちそうなので、興味がある人はチェックしてみてください。
ソースネクスト AutoMemo S オートメモ AMSWH SS104H3 0000297290

コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者やドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年よりフリーで活動中。XRやPCなどのIT系やゲームをメインに、年間120本以上の取材をこなしています。