”冷房”の試運転をして暑い夏にしっかり備えよう!

記事提供:三菱電機(三菱ルームエアコン 霧ヶ峰)

夏前の早めのエアコン点検で、暑い夏に備えましょう。調査によると、エアコンの試運転を毎年行っていると回答した方は24.3%にとどまりました。
試運転を実施していない理由として最も多い回答は、「暖房運転が問題なくできていたので冷房運転もできるだろうと思ったから」。 しかし、実体験としてエアコン暖房時は問題なく稼働していたのに、冷房運転時には不具合が見つかった経験がある方は、6人に1人以上。夏場に問題なくエアコンを使用するために、冷房試運転ではどういった確認が必要なのでしょうか。



毎年エアコンの「試運転」を行っている人はわずか24.3%。「試運転」を行わない理由1位は 「この冬、暖房運転が問題なくできていたので冷房運転もできるだろうと思ったから」

三菱電機 霧ヶ峰PR事務局が行った調査によると、「夏場、故障によりエアコンが使えず困った経験がある」と回答した方は27.2%にのぼり(グラフ1)、具体的には「暑さで辛い思いをした」62.6%、「設置/修理に数週間を要した」41.1%、「急遽エアコンを購入したため、希望のエアコンが購入できなかった」12.3%、といった経験をした方がいることが分かりました(グラフ2)。


「夏場に向けて、ご自宅のリビング/居間でエアコンを本格的に使い始める前に、『試運転』を行っていますか。」という質問に対し、「毎年行っている」と回答した方は24.3%にとどまりました(グラフ3)。また、試運転を知っているにもかかわらず毎年実施していない方に、理由を質問すると「暖房運転が問題なくできていたので冷房運転もできるだろうと思ったから」(50.2%)が最も多い結果となりました(グラフ4)。さらに実体験として、エアコンの暖房運転時は問題なく稼働していたのに、冷房運転時には不具合が見つかった経験がある方が6人に1人以上いることが分かりました(グラフ5)。 全体として、夏場、エアコンの故障により多くの方が困った経験をしているものの試運転実施には消極的な方が多いことが窺い知れる結果となりました。


【調査概要】
■グラフ1~5
・調査対象者:30~50代の男女600名(東京・大阪在住)
・調査方法:インターネット
・調査期間:2023年3月10日(金)~3月12日(日)
■グラフ6:2022年度エアコン相談件数月別推移(三菱電機調べ)



コラム



暖房運転時に問題なく使えていても、冷房運転時に不具合が起こるかもしれない部分があります。それは主に結露水(ドレン水)まわりの部分です。 暖房運転では室内機の内部に結露が発生しませんが、冷房運転では室内機内部に結露が発生します。

冷房運転時は、エアコン内部の熱交換器が冷たくなり、吸い込んだ空気を冷やして室内に戻します。このとき、冷たい水の入ったグラスが結露するのと同じように、熱交換器でも結露水(ドレン水)が発生します。この水は壁の配管穴を通るドレンホースで屋外に排出されています。そのため、“冷房”の試運転では「ドレンホースから適切に結露水(ドレン水)が排出されているか」や「室内機から水漏れがしないか」などを確認する必要があります。


ドレンホースから結露水(ドレン水)が適切に排出されていない場合は、内部に溜まった結露水(ドレン水)がエアコンから漏れ出てくることがあります。また、見えない部分での水漏れにより部屋の壁が腐食する等のトラブルが発生する可能性もあります。夏場、突然の故障や使えないといった事を避けるために、“冷房”の試運転を実施してしっかり確認しておきましょう。



試運転をしたほうがよいことは理解するものの、夏までまだ時間のある4月・5月に、試運転をする必要性はなかなか感じないかもしれません。そこでエアコンをはじめとする電化製品の修理や取付工事をする三菱電機システムサービス㈱の担当者にエアコンの修理や取付工事の混雑状況等を聞いてみました。

「エアコンの試運転・修理や買い替えは“夏が来る前”に済ませたほうがいい」とのことですが、なぜ夏が来てからだとダメなのでしょうか。

暑さがくると同時に、エアコンの修理や据付工事が途端に増え、さらに他の家電製品の修理などの繁忙時期と重なってしまい、 6月~8月はかなり混み合うことがよくわかりました。また、修理を依頼できたとしても補修用性能部品※1の保有期間(三菱電機「霧ヶ峰」の場合は製造終了後10年)を過ぎていると、修理のための部品が手配できず、結局買い替えが必要になってしまうことも。夏、エアコンが本当に必要な時に、すぐに使えるように、ぜひ早めに試運転を実施して、調子が悪い場合は暑さが来る前に修理もしくは買い替えを済ませておきましょう。

※1補修用性能部品:製品の機能を維持するために必要な修理用部品


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チェック項目で簡単試運転!プロが教えるエアコン”冷房”試運転の3ステップ

冷房ならではの「赤枠のチェックポイント」も確認しながら試運転を実施しましょう。

電源プラグやコンセント、 室外機まわりをチェック

①安全に使えるようまず点検をします。

チェックポイント

 ほこりの付着がないか?

 変色、がたつき、ゆるみがないか?

 電源コードを束ねたり、延長コードを使用したりしていないか?

 電源コードに傷がついていたり、途中で接続されていないか?

 室外機の前に室外機の風通しをふさぐような障害物を置いていないか?

  • 電源プラグにほこりが付着している場合は、乾燥した布できれいに拭く
  • 延長コードは使用せず、電源コードは束ねずに使用する
  • 電源プラグの変色、コンセントのがたつき 、 ゆるみ、電源コードの傷つき、途中接続がある場合は、使用を取りやめ、電源プラグを抜いた上で、安全点検を依頼する

エアコン内部のチェック

②冷房の効率を下げないためエアコン内部のフィルターの汚れをチェックします。

チェックポイント

 フィルターが汚れていないか?

  • エアコンの吹出し口やファン、熱交換器にカビが生えて気になる場合
    お買い上げの販売店またはメーカーの修理窓口にご相談の上、室内機の洗浄を行ってください。
  • ご自身で室内機の洗浄は行わないでください。
    誤った洗浄剤の選定・使用方法で洗浄を行うと、樹脂部分が破損したり、水漏れなどの原因になります。また、洗浄剤が電機品やモーターにかかると故障や発煙・発火の原因になります。


30分エアコンを試運転する

③最後に冷房の設定温度を最低にして30分程度運転し、風の冷たさや水漏れの有無を確認します。

チェックポイント

 ドレン水(結露した水)を排出する屋外のドレンホースのねじれ、詰まり、先端につぶれがないか?

 運転モードを「冷房」にして、設定温度を最低にして運転
※動かないときや、リモコンの表示が薄いときはリモコンの電池を交換

 10分程度運転して、室内機の吹き出し口から冷たい風がでているか確認
※風が出ていないときはメーカー、販売店に連絡

 さらに20分程度運転して、室内機 から水漏れがないか確認

  • 正常に運転できた場合は設定温度を 元に戻して、運転を停止しましょう。
  • 異音や異臭、その他異常があった場合は メーカー、販売店へ連絡。


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